音楽家がクラウドファンディングをやって感じた3つのこと

こんにちは。
クラリネット奏者の吉田佐和子です。

8月末から9月末にかけて、地元福知山でのコンサートを成功させるため、クラウドファンディング(資金調達)を行っていました。

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詳しくはこちら

今回はそのプロジェクトを通して感じた3つのことをまとめてみました。

1.リターン品がある魅力:いつも協賛をしてくださる皆さんからの反応が良かった

フレッシュコンサートは今回で12回目。
これまでは、コンサートに協賛していただいた場合、基本的にはパンフレットにお名前を掲載するのみ。事前にお伺いしてコンサートのご協力をお願いし、コンサートが終わったらパンフレットを持ってお礼をお伝えする為に再度お伺いする、というのがいつものパターンでした。
また、金額の設定は1種類のみ。5000円か1万円でした。

そんな中、今回クラウドファンディングを利用したことで、支援してくださる方々の選択肢が広まり、お礼の品があるという新しい展開に「面白いことやってるね」という反応を多く頂きました。
(特に福知山では「クラウドファンディング」という言葉を知っている人もまだ限られています)

また、クラウドファンディングでは目標金額が設定してあるので、その目標達成に向けても一体になれる雰囲気を感じました。

協賛してくださったとしても、当日行けない方もいるわけで…

今回のように録音音源CDをつけると、コンサートに行けない人も当日のコンサートを聴くことが出来ます。
何より、パンフレットだけでなく、CDやお菓子などの目に見えるもので自分の支援を実感出来ます。

2.リターン品の種類について:チケットの有無とリターン品のバリエーションは外からの目線を持って設定しよう

コンサートに行けない=空席をつくることについての意識のズレ
今回設定した支援金額は3000円、5000円、1万円、3万円、5万円、10万円の6種類。
地元福知山で開催するコンサートに足を運んでもらうことを通じて、福知山の魅力を知ってほしい。という思いが1番にあったので、チケットをすべての支援につけました。

しかし、遠方からご支援いただいた方も多く、当日行けない方もおられます。
お礼の品に関しては、様々なご意見をいただきましたが、
 「当日コンサートには行けないけど、チケットがお礼の品に入っている。空席をつくるのが申し訳ないから支援しにくい」という意見がありました。
音楽活動をしていると、どうしても視点が発信する側の視点のみになってしまうのでしょうね。この意見には正直びっくりしました。
今回コンサートを行うホールは音楽専門のホールではなく、多目的ホール。
最大キャパは820席で、フレッシュコンサートの過去の記録で、最大動員数は300人程度。
なので、500席くらい設置しておけば基本的には対応出来るんはずですし、遠方で来られない方の分の空席が出ても大丈夫だろう、と。

もちろん、出演者もお客様も満員のコンサートに行く方が充実感もあるので、沢山のお客様が来てくださるように努力しますが、そこまで気にしていなかった、というのが本音ですが…
でも、自分がもしチケットを買う立場だったら気になりますよね(^^;

特に都会のホールとかなら尚更。福知山のあのホールで、私のコンサートだといつもはこうだから…と、自分しか知らない情報で理解・納得していたのは反省です。

こんな考え方もある
プロジェクトが終わる頃に、お笑い芸人のキングコングの西野さんがクラウドファンディングで面白いリターン品を用意している、ということを知りました。
リターン品の数がもの凄いのです。
なんと、46種類!!今回私が用意した6種類よりも40種類も多い…驚愕。

詳しくはこちらをご覧ください。

【世界初】キングコング西野が、常識破りの手法で絵本『えんとつ町のプペル』を作る

まぁ彼が有名人だということもあるじゃん、という人もいるかもしれませんが、様々な支援内容を設けることで、様々な応援をしたい人の気持ちに応えることが出来ると思うのです。

ちなみに、今プロジェクトページを見ていただいたら書いてある「当日の録音音源」は当初は1万円以上ご支援していただいた方につけていたのですが、プロジェクトチャレンジ期間の中間くらいのタイミングで、支援額に関係なく、全員につけることにしました。

クラウドファンディングのプロジェクトが終わった今も、周りの皆さんからの意見や、他の方々がしておられるプロジェクトの発信の仕方やお礼の内容を見て、学ぶことはあります。何をやる時もそうですが、なるべく多くの例を見て、自分の目指すべきものや、自分のプロジェクトにあったお礼の方法はシビア且つユーモア溢れるものにしたいですね。

3.クラウドファンディングをする上で得られるもの

実績を常にFAAVOのHPで確認出来るー発信出来るメリット

今回のプロジェクト内容は、クラウドファンディング会社FAAVOの京都プロジェクトのページにいけば、いつでも確認することが出来ます。
あれは一種の広告的な役割も果たしていて、あのページを見れば、どんな思いでどんな活動をしてきたかが一発でわかります。
情報発信、実績PRという点においては大きなメリットがあると考えています。

日頃の情報発信の仕方を考える良いきっかけになった
福知山を知らない人に興味を持って欲しい!と思い、SNSを中心に情報拡散につとめていたのですが、私の知らない人から支援がある感じは少なく、実際に終わってから支援していただいた方が分かった時にも私が既に知っている方が多かったのです。

私の日々の情報発信の仕方に対して課題を感じましたし、自分のコミュニティーの狭さを知ったのです。

特に、このブログの発信内容として、大きな軸は「音楽」と「地元愛」だと思っています。
もちろんこの2点に興味がある読者を増やす必要があるのですが、今は1番打ち出したい内容が分かりにくいなと。これはこのブログの改装と合わせて今後の改善点として、取り組んでいきたいと思います。

応援が力になる…新しい展開を考える原動力になった

クラウドファンディングは、最初にググッと支援があり、中盤は横ばい状態、そして最後はまたグググッと上がるそうなのですが、本当にプロジェクトが終わる3日前まで死にそうな顔してました。本当に達成出来るのだろうか…と不安でたまらなかったのです。

でも、達成が見えてきて、私には全く別の感情が生まれました。

「これだけ支援してくださるみんなの気持ちにもっと応えたい」と。

自分1人だけではできないことも、みんなの支えがあれば出来る。そう感じたのです。
実際に、いろいろと動き出しています。ぶっちゃけこれが1番のメリットだといっても過言ではありません。皆さんの支援の有難みを肌でバシバシ感じることが出来ます。泣けます。
これからも頑張って活動を続けていくことこそ、最大の恩返しになると思っています。

最後に
簡潔にまとめるつもりが、ついつい長くなってしまいました。

でも、それくらい濃い体験をさせていただきました。

改めて、FAAVOのプロジェクトを行うきっかけとなった田島さん、そして京都の担当者である松野尾さんに感謝いたします。
正直、このプロジェクトをやっている最中、音楽をやってる皆さんは「こいつ、本当に達成できるのかな…?」と思ってみておられたと思います。
プロジェクトが達成した今、支援してくださった皆さんのお気持ちに包まれて、私自身パワーアップしたような気持ちですし、より一層、音楽活動を頑張っていく所存です。
プラスのパワーがみなぎっています。

 

クラウドファンディングって、素晴らしいシステムだと思います。
でも、特にクラシック系の分野では、こういう資金調達に対する考え方はまだまだ一般的ではありませんし、クラウドファンディングの行為を「悪」というか「負け」と捉えている人もいるのかなぁ。。

時代の変化とともに、柔軟な思考が求められる中、そのような考え方は私は古臭いと思うのです。

クラウドファンディングサービスは、日本の音楽界の更なる発展に不可欠な存在になるかもしれない、私はそう感じています。