コンセルヴァトワールを受験する際の履歴書の書き方

コンセルヴァトワールを受験した際に必要だったものは、わたしの場合下記の3つでした。

1.モチベーションレター(Lettre de motivation=志望動機)
2.学校が決めたフォーマットの履歴書(CV=卒業した学校、受賞歴、師事した先生などを書く)
3.音大の成績証明(英語翻訳したもの)
+音大の成績証明の提出が遅れることについて書いた紙

前回はモチベーションレター(志望動機)の書き方をお伝えしました。

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わたしの受験したコンセルヴァトワールには指定された履歴書があったので、それに記入して提出しました。

目次

コンセルヴァトワールの履歴書に書かなければいけない内容

指定の履歴書は全部で3枚ありました。

まず、1枚目の記入項目は下記の通りです。

画像
の1番最後に赤字で「第3課程を受験する人は受験登録の際に30ユーロが必要です」と書いてあります。わたしは学校の事務所に直接願書を提出しに行ったので、現金で30ユーロを払いました。

順番に見ていきますね。

NOM(苗字)


苗字は大丈夫ですね。私の場合YOSHIDAとなります。



PRENOM(名前)


名前も大丈夫ですよね。わたしの場合はSawakoとなります。

DISCIPLINE(楽器)


わたしはClarinetteと書いて出しました。

NIVEAU PRESENTE
(受験するコース)

受験するコースの名前(COP)と記入しました。

PROFESSEUR SOUHAITE(師事したい先生のお名前)

わたしの場合はPerre Dutrieuと書きました。

コンセルヴァトワール指定の履歴書2枚目記入例

2枚目の記入項目は下記の通りです。


1枚目と同じように名前を書くところから始まります。

順番に見ていきますね。

NOM(苗字)


苗字は大丈夫ですね。私の場合YOSHIDAとなります。



PRENOM(名前)


名前も大丈夫ですよね。わたしの場合はSawakoとなります。


DATE DE NAISSANCE(生年月日)


フランス式の生年月日の書き方は日付→月→年の順番で書きます。

le 27 mai 1986


Age(年齢)

32


LIEU DE NAISSANCE(生まれた場所)

Kyoto




Nationalité(国籍)

女性と男性で書き方が違うので注意しましょう。

男性→Japonais

女性→Japonaise




NOM et PRENOM DU RESPONSABLE(責任者の名前=親御さんの名前など)

私の場合は結婚しているので旦那さんの名前を書きました。




ADRESSE(住所)


77 rue de nantoka 750077 Paris
日本に住んでいる人でフランス語表記での住所の書き方が分からない人はこのリンク先を読めばわかると思います。


TELEPHONE domicile(住居の電話番号)


07 12 34 56 78
もし日本にいて日本の電話番号しか持ってない場合はもし番号が07012345678だった場合、頭の0を取り、+81をつけて+81 70 12 34  56 78と表します。
家に電話番号はないので、携帯電話の番号を書いて提出しました。


TELEPHONE autre(他の電話番号)


特にないので書かずに提出しました。

ADRESSE E-MAIL(Emailアドレス)


間違えないように書くようにしましょう。




ETABLISSEMENT SCOLAIRE FREQUENTE ET CLASSE (最終学歴)

Osaka college of music(2009) clarinette
Professeur Mme Yuka Nagato

→わたしは大阪音楽大学を2009年に卒業し、大学では長門由華先生に師事していたので次のように書きました。
大学名は英語、あとはフランス語表記にしました。


DIPLOMES(ディプロム)


既に取得している資格があれば書きます。
わたしは4年生の音大を卒業していたので、La licence en musiqueと記入しました。


ETUDES MUSICALES(学んだ音楽)


INSTRUMENT ou CHANT(楽器or歌について)


Etablissement fréquenté (卒業大学と師事した先生と学んだ期間)


Osaka college of music(2009) clarinette
Professeur Mme Yuka Nagato




Instrument(s) pratiqué(s)(演奏できる楽器)


演奏できる楽器とそのレベルについて書きました。

Clarinette(niveau de surpérieur) 
Piano(niveau moyen)=むっちゃ弾けるわけじゃないけど普通に弾ける

Résultats ou diplômes obtenus(受賞経歴または取得したディプロム)


J’ai diplômé du collège de musique d’Osaka où obtient son diplôme de licence de la clarinette(2009) Des pris tels que la 5ème place du concours de Musique classique du Japon (2008.Tokyo) et la 1er place du concours d’Ensemble de clarinettes(2007.Tokyo)




わたしは大阪音楽大学でクラリネットのディプロマを取得しました。(2009年)クラシック音楽コンクール第5位(2008年/東京)、クラリネットアンサンブルコンクール第1位(2007年/東京)を受賞しました。


Nom du(des) professeur(s)(先生の名前)



Mme.Yuka Nagato(JAPON),M.Pierre Dutireu(FRANCE),M.Patrick Messina(FRANCE)

長門由華先生、ピエール・デュトリュー、パトリック・メッシーナ


→先生のお名前+それぞれの先生に師事した場所も書きました。日本で師事した先生は他にもいらっしゃるのですが、卒業証明に書いてあるお名前は長門先生だけだし、フランス人の名前なら試験官もわかるかもしれませんが、日本人の先生方のお名前を羅列しても日本でどれくらい有名なのかなどは分かっていただけないと思うので、長門先生のお名前だけ書きました。


FORMATION MUSICALE(音楽の知識/技能)




Etablissements fréquentés(頻繁に関係がある証明) 



M.Pierre Dutireu et M.Patrick Messina m’a appris à jouer de la clarinette, De plus, je prévois d’organiser un concert à Paris.


ピエール・デュトリュー、パトリック・メッシーナはわたしにクラリネットの演奏についておしえてくれました。さらに、わたしはパリでコンサートを開催する予定です。

現在のこと、そして将来の希望について書きましたが、この項目に関してあまり記憶がないです..すみません(汗)



Résultats ou diplômes obtenus(結果または取得したディプロム)

J’ai diplômé du collège de musique d’Osaka où obtient son diplôme de licence de la clarinette(2009) Des pris tels que la 5ème place du concours de Musique classique du Japon (2008.Tokyo) et la 1er place du concours d’Ensemble de clarinettes(2007.Tokyo)

『Résultats ou diplômes obtenus』の項目と書いた内容と全く同じことをかきました。

わたしは大阪音楽大学でクラリネットのディプロマを取得しました。(2009年)クラシック音楽コンクール第5位(2008年/東京)、クラリネットアンサンブルコンクール第1位(2007年/東京)を受賞しました。


コンセルヴァトワール指定の履歴書3枚目記入例

3枚目の記入項目は下記の通りです。

順番に見ていきますね。

AUTRES DISCIPLINES ET DIPLOMES OBTENUS(他の専攻)

Déchiffrage(初見)

J’ai pris des cours Déchiffrage à l’université.

わたしは大学で初見の授業を取っていました。

Résultats ou diplômes obtenus (結果または取得したディプロム)


J’ai pris des cours à l’université.

わたしは大学で授業を取っていました。


→フランスの初見の授業と日本のルフェージュの授業は同じではないのですが、書けることを書いておいたほうが良いということでこの内容になりました。

Musique de chambre(室内楽)

J’ai pris des cours Musique de chambre à l’université.


わたしは大学で室内楽の授業を取っていました。



Résultats ou diplômes obtenus(結果または取得したディプロム)


J’ai pris des cours à l’université.


わたしは大学で授業を取っていました。

→これも初見の項目と同じなんですが、日本の室内楽の授業を受けたということだけでも書いておいた方が良いということでした。

コンセルヴァトワール受験出願の際に必要な書類まとめ

このコンセルヴァトワール指定の履歴書の最後の部分には、出願するときに必要な書類について書かれていました。

PIECES A FOURNIR(提出するもの)

1.Photocopie des diplômes obtenus ou une attestation du Directeur de l’ancien établissement fréquenté confirmant le niveau d’études du candidat

取得した単位がわかる書類=成績証明書、卒業証明書

2.Attestation de niveau de formation musicale

音楽のレベルがどれくらいあるのか証明できるもの=成績証明書のコピー

3.LETTRE DE MOTIVATION

モチベーションレター(志望動機)

4.Photo d’identité
証明写真



5.Justificatif de domicile pour les habitants de l’agglomération de Cergy Pontoise

もしセルジーに住んでいた場合学費が安くなるので、その場合は住居証明が確認できるものを提出しなさい。→パリに住んでいるので提出せず。

PROGRAMME PRESENTE

入試で演奏する曲。わたしは2曲演奏しなければならなかったので、演奏順に作曲者名と演奏曲名を書きました。



伴奏ピアニストについて

履歴書の最後には伴奏者を自分で用意するか学校で伴奏ピアニストとして勤務しておられる先生にお願いするかを選択して、チェックするようになっていました。

・Je viendrai avec mon accompagnateur
わたしはわたしの伴奏者を(試験に)連れて行きます。



・j’ai besoin de l’accompagnateur du CRR
わたしはCRR(地方音楽院)の伴奏者が必要です。
→入試の際はコンセルヴァトワールのピアノ伴奏の先生にお願いすることになっていたので、こちらにチェックをいれました。

アンサンブルアンフランセの先生に履歴書を添削していただきました

この内容はフランス語を習っているアンサンブルアンフランセのDaisuke先生に添削していただきました。

Daisuke先生はパリのコンセルヴァトワールに通っておられたことがあるので、受験時のエピソードも聞くことが出来、初めての出願で色々戸惑っていたのですが安心して必要書類を準備することが出来ました。

同じ内容を書くことになる場所もありますが、なるべく空白を埋めるように、書けることは書くように(受賞歴や演奏できる楽器など)するのが大事だと教えていただきました。

さいごに

モチベーションレターのときにも書きましたが、何よりも大切なのは実技試験。審査員の先生方が良いと思える演奏が出来るかどうかです。

書類をしっかりと準備した後は、実技対策にしっかり取り組みましょう。

この他に受験に必要な書類『日本の音大の成績証明』についてはこちらの記事にまとめました。

https://sawakoyoshida.com/archives/18357



わたしは申請するタイミングが遅くなってしまい、願書提出期限に間に合わなかったのですが、結果的にどうにかなりました。その際に同封した手紙についても併せてご紹介しますね。

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この記事を書いた人

株式会社Locatell代表取締役社長 / 一般社団法人福知山芸術文化振興会 代表理事 / プロのクラリネット奏者としての活動を2023年9月で休止し、起業家として芸術文化・まちづくり・海外を軸に複数の事業を展開中

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