昨日の東日本大震災復興チャリティーコンサート、本当に多くの方々にお越しいただきました。
この写真を見ていただくと分かると思うんですが、すごい人数のお客様、そして出演者がシンフォニーホールに集いました。
音楽を通じて沢山の想いが集まり、ロビーでの義援金も120万円を超え、全体で380万円以上の義援金を被災地に送らせていただくこととなりそうです。(最終的な金額は現在計算中です)
今回のプログラムはこちら。
わたしが演奏していたのは★のついている曲です。(このコンサートは各パートにたくさんの人がいるので、プログラムの中でも演奏する曲としない曲があります。)
献奏
アヴェ・ヴェルム・コルプス/モーツァルト
第1部
歌劇 『ナブッコ』序曲/ヴェルディ
★『石巻わが故郷』/和泉耕二
★『歌がある』/和泉耕二作曲 井村誠貴作詞 ※世界初演
★カンタータ『大いなる故郷石巻』より第4楽章『祝祭』/小松太一郎
第2部
歌劇『カルメン』よりアラゴネーズ 行進曲と合唱/ビゼー
行進曲『威風堂々』第一番/エルガー
バレエ組曲『三角帽子』より終幕の踊り/ファリャ
★組曲『展覧会の絵』より/ムソルグスキー
アンコール
★故郷
★交響詩「ローマの松」より第4楽章「アッピア街道の松」/レスピーギ
★石巻わが故郷/和泉耕二
いつも献奏が終わった後に震災で亡くなった人々に対して黙祷を捧げるんですが、今回は今日の演奏が少しでも亡くなられた方々に届きますようにという想いも込めて黙祷しました。
わたしが舞台で吹いた1曲目は、石巻出身の作曲家・和泉耕二先生が作曲された『石巻・わがふる里』。
この曲を石巻から来てくれた30人の石巻『集』キッズコーラスのみんなが歌い終わったときに会場に響いた大きな拍手が忘れられません。
お客さまだけでなく舞台にいた演奏者もモニター越しに聞いていた人たちも、ほんとうに全ての人の心を掴んでくれたと思います。
キッズコーラスの子どもたちの親御さんもたくさん会場に来てくださっていたのですが、親御さんたちも涙され、その姿を見て指揮をされていた井村誠貴先生も涙され..その姿に客席から拍手がおこり、とてもあたたかい時間でした。
この光景を見ていて、こういう経験はあまり今までなかったんですが、コンサートが始まったばかりなのに
「あ、このコンサートは大成功なんだな」
と確信したし、その確信が変わらぬよう、最後まで演奏しました。
練習を見学していたときも、本番も、子どもたちの一生懸命に歌う姿に何度泣きそうになったか分かりません。
子どもたちの姿を見て、わたしもあんな風に強い想いで取り組みたいと思いました。
このチャリティーコンサートはプロとアマチュアの演奏者が混ざっているんですが、出演者側の目線で考えたとき、このコンサートに参加して良かったと思う要素となり得ることっていくつかあるんですよね。
- 自分がどれだけ本番に対して演奏の準備をしたか
- 全体の演奏はどうだったか
- パート内の雰囲気やメンバーとの空気感(自分の居場所を感じられるかどうか)
- チケットはどれくらい売れたか
- 練習、リハーサル、本番の全体の運営や雰囲気
それぞれが100%良かった!ということは難しいかもしれないけど、それぞれの要素がなるべく高くなるように動くのがパートリーダーの役目だと考えて今年はクラリネットパートのみなさんを「つなぐ」ことを意識していました。
まずは、この演奏会を成功させよう、頑張って取り組もうという意識があれば、雰囲気はものすごく変わってきます。
コンサートの雰囲気をつくるのは、誰かではなく、自分自身。
たとえば、クラリネットパートのみんなでお互い話すだけでも雰囲気って変わるんですよね。そして、パートの雰囲気が良ければそれは周りにも伝わって良い効果があるはず。
なかなか全員とたくさん話せなかったのが残念ですが、クラリネットパートのみんなは本当に良い人ばかりで、良い空気感で取り組むことが出来たように思います。
コンサート終了後の懇親会ではゆっくりとお話することが出来ました。
この前のブログにも書きましたが、自分が正しいと思うことを信じて希望を持って取り組めば、雰囲気も、見える景色も変わってくるということを本当に実感出来た本番でした。
このコンサートのために一時帰国して良かったと心から思うことが出来ました。
そして、このコンサートにまた来年も是非参加したいという想いを強くしました。
出来ることを全力でやる。そんなシンプルなことをもっと突き詰めていきたいです。
石巻『集』キッズコーラスのみんな、素敵なクラリネットパートのみんな、一緒に演奏したみなさん、支えてくれたスタッフの方々、来てくださったお客さま、今回のコンサート成功のために関わってくださった全ての方に感謝します。
みなさん、本当にありがとうございました!