音楽ホールの話が動き始めたきっかけとプロジェクトを大滝工務店にお願いした理由

福知山に音楽ホールを建てる話がググッと前進した理由は、実はコロナウイルスの流行がきっかけでした。

ん?どういうこと??

と思われる方も多いでしょう。

実は、他の誰でもない、わたし自身もこの展開に驚いているのです。

3月末にパリでの暮らしを終えて日本へ帰ってきたものの、さまざまな事情から暫くわたしは実家のある京都府福知山市で暮らすことになりました。

そして久しぶりに両親と話す時間も増え、福知山でゆっくりと暮らしている中で中学校の社会科教員として働き去年定年退職した父が「これまで集めてきた資料を活かして地域資料館を作りたい」という話をしてくれたのです。

わたしが夢見ている音楽ホールも大きな話ですが、資料館もすごい話です。

現在60歳を過ぎた父は「例えば80歳くらいまで生きるとして、残り20年は好きなことをして暮らしたい」という想いをもっているようでした。

ただ、資料館だけ建ててもなかなか人が来ないはず。

それなら、音楽ホールもあれば人が来るきっかけを作れるのではないか?ということで音楽ホールを創るプロジェクトが動き出したのです。

ただ、もしわたしがパリから帰国してすぐに実家に住んでいなかったとしたら父と話す機会もなかっただろうし、コロナウイルスの影響で音楽の仕事がなくなり時間が生まれなければこのプロジェクトが動き出すこともなかったかもしれません。

まさに偶然が重なって動き出したプロジェクトなのです。

ちなみに、場所はどうするの?と聞かれることがあるのですが、場所は既に決まっています。

つまり、たとえどれだけ大きなものを創りたかったとしてもキャパは決まっているのです。

ただ、最初から「場所はこれだけしかないから、その枠におさまるようなプロジェクトにしよう」と考えるのではなく、地域にとってこの場所がどんな存在であってほしいのか?

この場所ができることでどのような地域課題を解決したいのか?

どんなコンセプトにするのか?

など、場所の大きさに囚われずに施工をお願いする舞鶴の大滝工務店と一緒にコンセプトを固めていこうとしています。

目次

なぜ大滝工務店とこのプロジェクトを進めていくと決めたのか?

最近福知山のお店のアートディレクションをしているのですが、何をするにしても基本となるのは想いとコンセプトであり、そこを無視して何かつくったり行動をしても意味がないということをしみじみ実感しています。

今回のプロジェクトも、ただ建物を建てることが目的であれば色んな会社が候補にあがったでしょう。

でも、建物が福知山でどのような存在になるようにしたいのか?どうやってキャッシュフローを回していくのか?など、建物を建てること以外の部分こそ大切なのです。

特に、良いものをつくったからといってお客さまが来てくれるわけではないということは福知山で自主コンサートをしてきて痛感していたことでした。

そして、お仕事でお店のコンセプトを考えたり、リブランディングをする経験はあっても、建物のコンセプトを決めたことはありません。

「コンセプトを決める」ということは同じかもしれませんが、やはり圧倒的に情報が足りていないのは確かで、情報が足りていないと自ら選択肢を狭めてしまうことになりかねません。

そこで思い出したのがこちらの記事です。

まちの未来をつくる仕事(前編)
日常にカンマを
大滝工務店ホームページ内のKAN,MAのプロジェクトページ

大滝工務店の代表である大滝雄介さんの想いや、どんなコンセプトでKAN,MAを作られたのか?など、とても興味深く読ませていただきました。

また、工務店としてのお仕事だけでなく舞鶴の地域活性化を目指した事業、合同会社HOUKOの運営もされたりして活動されているところも魅力的に映りました。

『この人となら、同じような熱い想いを持ってこのプロジェクトを進めていけるかもしれない。そして、これからの地域をつくっていくという目線で話が出来るのではないか?』と感じたのです。

また、キャッシュフローを考えるという点では、大滝さんが取締役に就任してから5年で借金をほぼ返済された実績をお持ちであることから、厳しい目線で色々と突っ込んでいただけるのではないか?という思いもありました。

これらの情報は全てウェブから仕入れたものですが、実は4年ほど前に大滝さんとお話する機会があったのです。

そのときはお互いの活動について話していただけだと思うのですが、その際に「話をよく聞いてくれる方」という印象がありました。

わたしも父も話したいことがたくさんあるタイプ。

このプロジェクトはわたしたちの想いを形にするものなので、やはり『話しやすい人』と一緒に仕事をした方が良いものが出来ると思ったのです。

ちなみに、大滝工務店にはたくさんの社員さんがいらっしゃるため、2回目以降は父と同じ世代の方も会議に出席させてくださったりして、毎回刺激的かつ話やすい話し合いが出来ています。

会議を終えたあとに『あ〜 今日も楽しかったなぁ』とワクワクしながら帰れるのって最高なんですよね。

そう感じるたびに大滝工務店にこのプロジェクトをお願いして良かったな、と思っています。

さいごに

5月15日に大滝さんとお話してから2ヶ月が経ちました。

まだここに書けないこともたくさんあるけど、あの日から本当に色んなことが動き出しています。

夢を叶えるために、毎日少しずつ歩んでいきたいと思います。

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この記事を書いた人

株式会社Locatell代表取締役社長 / 一般社団法人福知山芸術文化振興会 代表理事 / プロのクラリネット奏者としての活動を2023年9月で休止し、起業家として芸術文化・まちづくり・海外を軸に複数の事業を展開中

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