わたしが実際にやっているクラリネットの5つの基礎練習



クラリネットの基礎練習について、あなたはどんな風に考えていますか?

わたしは中学1年生のときから吹奏楽部でクラリネットを吹き始めましたが、最初の頃は「基礎練習とはやらなければいけないもの」としか思っていませんでした。

・なんのために基礎練習をやるのか?
・基礎練習をすることによって何が出来るようになりたいのか?
・どんなことに意識して取り組むのか?

こういうことが全然明確じゃなかったんです。

ただ、「楽器の基礎練習」というとすこし難しく感じてしまう人もいるかもしれませんが、ここですこし走る前の準備運動について考えてみましょう。

なぜ走る前に準備運動をするのか?

小学校の頃から体育の授業などを始めるときには、必ず準備運動をしましたよね。

それは何のためでしょうか?

わたしはウォーキングやジョギングをする前にラジオ体操をしたり、ストレッチをして準備運動をします。

体を動かす前にしっかりと準備運動をすることで、体をほぐし、ケガを防ぎ、より良いパフォーマンスをすることが出来ると考えているからです。

また、ちょっと体が重たいな〜、とか、意外なところが固まってたり肩がこっていたり。

その日の体の状態を知ることも出来ます。

このように、運動する前に事前に準備運動をすることで無理なく自然にそのあと行う運動移ることが出来るんです。

そして、これはクラリネットを吹くときも同じです。

わたしは、基礎練習をすることで、その日の体のコンディションを知り、基本的な奏法の精度を高め、演奏へつなげることが出来ると考えています。

わたしが実際にやっている基礎練習内容

わたしが実際にやっている基礎練習の内容は次の5つです。

1.ロングトーン
2.半音階
3.半音階の応用
4.指練習にもなる音階
5.タンギングの練習

1.ロングトーン

最低音のミ→レジスターキーを押してシの音を出します。

これで下の音から順番に音階を上がっていきます。

ポイントは、レジスターキーを押す前に音が響かせながらクレッシェンドすること。そして、レジスターキーを押さえた音が響いたのを確認してきれいにデクレッシェンドしていきます。

昔は最低音から半音ずつ上に上がりながら『8拍吹いて8拍休んで』とかやってたんですが、このロングトーンの方が下記の利点があるので今はやっていません。

・響く音を意識できる
・レジスターキーの移行がスムーズに出来るようになる
・クレッシェンドとデクレッシェンドの練習もできる

2.半音階

最低音から上がっていって、出せる最高音までいったらまた下がっていきます。

気をつけるのはそれぞれの音の移行をとにかくスムーズにすること。

意外と出来てると思っても音と音のあいだに隙間が空いている場所があったり、やけに音が細くなる音域があったりすることも。

音域によって鳴りムラはないか、録音してチェックしてみることをおすすめします。

3.半音階の応用

最低音のミの音から4つの音を1まとまりにして上がっていきます。

ミファ#ファソ、ファ#ファソ#ソ、#ファソ#ソラ..というように。

テンポはあなたの出来るテンポから始めてください。

楽譜で上第3線のミの音までいったらまた下りてきてください。

この練習もそれぞれの音が均一に美しく並ぶように、でも音楽的に演奏するように心がけます。

特に最初から速いテンポでやるのではなく、ゆっくりのテンポで音楽的に吹いてからテンポをあげていきましょう。

4.指練習にもなる音階

これは一番下のファの音から始めて3つの音を1まとまりにして上がっていきます。

ファミファ、#ファ♮ファ#ファ、ソ#フォソ、#ソ♮ソ#ソ..というように。

テンポはあなたの出来るテンポから始めてください。

楽譜で上第3線のミの音までいったらまた下りてきてください。

この練習もそれぞれの音が均一に美しく並ぶように、でも音楽的に演奏するように心がけます。

特に最初から速いテンポでやるのではなく、ゆっくりのテンポで音楽的に吹いてからテンポをあげていきましょう。

5.スタッカートの練習

最低音のミからスタートし、楽譜の上第3線のミまで半音階で上がっていきます。

ミミッ、ファファッ、#ファ#ファッ、ソソッ..

このとき、2番目の音の処理に気を配ります。スタッカートだけど、必ず響きのある、うつくしい音で発音出来るように意識して練習しています。

タンギングの練習をする際にとにかく音を切る練習だけしている人がいますが、それだともったいないですね。

せっかくなので、スタッカートの練習をしながら常に豊かな音を意識できるようにしましょう。

音階練習のこと

ここまでに紹介した練習のあとに音階練習をするようにしています。

音階はあらゆる曲の基礎になるものなので、全調をスムーズに吹けるようにしましょう。

また、各調の苦手な音型があればぜひ練習するようにしてください。

いまは苦手なものでも、毎日コツコツやれば吹けるようになってきます。

その練習は実際に曲を演奏する中で必ず役に立つはずです。

ちなみにおすすめの音階教則本はこちら。

初心者もおすすめでおそらくクラリネット吹きはみんな持っているであろう音階教則本です。音階の本を最初に買うならこれがおすすめ。

中級者におすすめなのがこちら。見開きで1つの調が完結していて、そのなかにさまざまな跳躍や分散和音の練習が書かれています。

上級者の人や音大生は必ず持っていて欲しいのがこちら。かなり高い音域まで使って書かれているのと、巻末についている運指表には現代曲などで用いるクウォータートーンなども載っていてとても便利です。

さいごに

どんな練習もそうですが、上記の練習もこだわって何度もやるとそれだけですごく時間がかかります。

ただ、毎日やる練習=わたしにとってはウォーミングアップにしている練習なので、もし気になる部分があっても「明日への課題」とするときもあります。

毎日体や心の状況は変わりますし、楽器やリードの状態も変わります。

それらの変化に気づくための練習が「基礎練習」です。

この基礎練習は、ラジオフランスの首席奏者、パトリック・メッシーナ氏のレッスンのウォーミングアップでも行なっているものです。

ほんとは他にも教えていただいたものがあるのですが、特に上記の5つは初心者の方から上級者の方まで、やれば必ず効果はある内容です。

わたしはこの基礎練習を楽器を吹く前に実践するようになって、演奏もとても変わったと実感しています。

基礎練習の質を上げれば、演奏も変わるんだ!ということをすごく実感出来ました。

みなさんもぜひ試してみてくださいね。

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吉田佐和子
パリ在住の福知山を愛しすぎているクラリネット奏者。京都府福知山市の魅力発信WEBマガジン『ふくてぃーやま』編集長。アルバム収録曲はiTunes,Spotify,YouTubeチャンネルで聴いてくださいね。
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