作曲家でクラリネット奏者でもある筒井香織さんと、クラリネットデュオのコンサートが終了しました。
今回のコンサートで演奏した曲はこちら。
- Convento Di Sant’anna/Gabriel Yared
- Karlheinz Stockhausen/Widder(牡羊座)、Skorpion(蟹座)
- 三善晃/彩夢
- 筒井香織/Etude pour l’annulaire(初演)
ちなみに、時間があればお客さんも参加して『即興アトリエ』をやろうという話になっていたのですが、時間の関係上出来なかったので、また別の機会にぜひやりたいね、という話をしていました。
香織さんの作曲された曲『Etude pour l’annulaire』は、タイトルをそのまま訳すと『薬指のためのエチュード』となるのですが、この曲はもともとクラリネットソロのために書かれた曲を今回のコンサートのためにデュオとして書き下ろしてくださったそうです。
練習しているときもすごく楽しかったし、一緒に演奏させていただけて本当に光栄でした。
改めて、作曲された方と一緒に音を出せるって本当にすごいことだと思うし、このコンサートを通して現代曲にさらに興味を持つことが出来ました。
この曲は、ただ単にエチュード=練習曲という意味ではないそう。
例えば、薬指に指輪をはめていると“結婚している”という意味になりますよね。
香織さんは、薬指に対してわたしたちが持ついろんな感情をこの曲に込められたそうです。
また、日本人作家である小川洋子の小説『薬指の標本』を原作として、フランスの女性監督ディアーヌ・ベルトランが作ったフランス映画『L’Annulaire(薬指)』があるのですが、その作品からも多くのインスピレーションを受けられたということでした。
こちらから予告動画をご覧いただけます。(フランス語音声・日本語字幕です)
ちなみにこの小説はフランス語にも訳されていて「l’annulaire」というタイトルで本が出版されています。
今回おなじく作曲家の扇谷鉄平(せんごくてっぺい)さんともお会いすることが出来たのですが、リハーサルから本番までとても充実した時間を過ごすことが出来ました。
また、香織さんは、ご自身では「天然だから」と仰っていたのですが、相手に嫌な思いをさせたりしない達人というか・・
ご一緒させていただけてとても幸せでした。
また、三善晃のデュオを音楽院でならっていた師匠であるピエール・デュトリュー氏にレッスンを見てもらう機会もあり、とても良い経験になりました。
レッスンはもちろん、休憩中のお話も楽しくて・・
ほんとうにあっという間の2時間でした。
西の窓から今日の夕日、を見ながら書いています。きれい😊
パリから別荘まで、クラリネット佐和子さんが来てくださって、コンサートのための合わせ。丁寧に準備ができて嬉しい。
明日はピエール氏のお家へ、Miyoshiを聴いていただきに行ってきます。素晴らしい機会に感謝 #仮暮らし pic.twitter.com/M9QbBnS3S1— Kaori TSUTSUI (@Alphonte) August 30, 2019
今回のコンサートを通じて香織さんとリハを重ねられたこと、ピエールのレッスンを受けられたこと、そして何より香織さんの曲を演奏できたことはすごく充実した時間でした。
『Etude pour l’annulaire』は近々レコーディングして、映像の編集が終わればYouTubeにアップする予定ですので、お楽しみに。