コロンビア人の友達と、パリ市庁舎で開催中の浦沢直樹氏の展覧会「L’Art de NAOKI URASAWA」へ行って来ました。
この展示のことはたまたま会場の前を通りかかって知ったんですが、わたしは浦沢直樹さんの漫画は読んだことがありませんでした。
ただ、パリの市庁舎で展示会が開かれるほど愛されているということ、そして日本人の作品が海外の人々にどう評価されているのかを知りたいという思いもあり、彼女が大の日本の漫画好きということもあり、足を運びました。
入り口では荷物のチェックがありますが、これはどこの美術館にもよくあるもので、簡単に入ることができます。
展示会場の入り口はこちら。
浦沢さんがやさしく微笑まれた写真がお出迎えしてくれます。
展示は漫画のネームやラフ画、フランス語と日本語の原稿などが展示されています。
また、日本語でストーリーが読めるものもたくさんあり“普段漫画を読まない層も意識した”というご本人の思惑通り、思わず『これは読みたい..!!』と感じる作品がたくさんありました。
会場内には、入場者が書き込み可能なスペースがあり、そこには日本の漫画のキャラクターや「ありがとう」というメッセージなど、多くの人々が浦沢さんの作品はもちろん、日本の漫画を愛している様子が伝わって来ました。
会場の最後には映像コーナーがあり、浦沢さんの漫画に対する考え方を知ることができます。また、実際に色をつける過程を見ることができるんですが、日本の漫画のクオリティーって本当にすごいんですね。日本人独特の伝統的な美しさを感じました。
浦沢さんが書かれたという「落書き」も会場内に3つありました。
展示の最後にはグッズを買えるコーナーも。
ここでは、一緒に行った友達がすごくイケメンなことをしてくれてびっくり。
友達と浦沢直樹展に行ったあと、グッズ売り場のポストカードを見て『どれが好き?』と聞かれたので「私ならこれかなぁ」と答えたら彼女はそれも持ってレジに並んだんだけど、そのあと『これお土産』って私が選んだカードをくれて何それイケメン過ぎるやんってなってた。 pic.twitter.com/iQM2j5rgL0
— 吉田佐和子 (@sawaclarinet) 2018年3月25日
この彼女はモロッコ人なんだけど、これ彼氏とかにされたら彼女はキュンキュンしちゃいますよね?笑
そんなこんなでステキなお土産げもゲットして帰ることができました。
最近、日本人の作品が海外でどんな反応を受けているのかがとても気になっています。
実際に足を運んで、パリの人たちの反応を見るのもとても新鮮だし、日本にいるときは知らなかったアーティストの作品に出会えることも多いので、その度に新しい世界を見ることができます。
ハフィントンポストに浦沢さんのことや展覧会開催におけるインタビューが公開されています。
フランスで愛される大作家
今回の展覧会を企画したのは、アングレーム国際漫画祭のアートディレクター、ステファン・ボージャン氏。自身が熱心な「漫画読み」で、幅広い知見の持ち主だ。浦沢氏を評して、「フランス漫画界に多大な影響を与えた大作家」と断言する。
「時代にリンクするダイナミックな物語が浦沢作品の魅力。キャラの細やかな表情描写や濃密なコマ運びで人間の不安を巧みに表現し、読者に『健全なフラストレーション』を与えます。フランスでは谷口ジロー、大友克洋と並んでリスペクトされていますね」
引用:https://www.huffingtonpost.jp/2018/02/14/naoki-urasawa_a_23361080/
このインタビューはアーティストとしても興味深いものがありました。
これからのアートはどうなっていくのか、その上で何をつくりどう伝えていくか、アーティストとして考えをしっかり持っていたいです。
文化が生活の中に溶け込む暮らしというのは、とても贅沢で、充実しています。
日本に帰っても、こういう時間は大切にしたいと改めて感じました。