シャンゼリゼ劇場で行われたバッハ・コレギウム・ジャパンのコンサートへ行ってきました。
「バッハ・コレギウム・ジャパン」とは、世界的なバッハ演奏家、オルガン・チェンバロ奏者、指揮者、また音楽研究者としてもその才能を高く評価されている鈴木雅明さんが1990年に結成したオーケストラと合唱団です。
J.S.バッハの宗教作品を中心としたバロック音楽の理想的上演を目指し、国内外で活発な演奏活動を展開されています。
「バッハって、なんか聴くの難しくない?」
という人も、いろんな編成の作品があるので、まずは「お、いいな」と自然に感じる編成を探してみるといいかも。
たとえば、こちらの動画では目でも音楽の世界観を楽しむことができます。
指揮をしておられるのがバッハ・コレギウム・ジャパンの創設者である鈴木雅明さん。
チェンバロを弾いておられるのが、記事冒頭の写真で一緒に写っていた鈴木優人さんです。
おなじ「鈴木」という苗字でピンときた方も多いと思いますが、お二人は親子です。
ただ、今回のコンサートではバッハではなくハイドンの交響曲48番「マリア・テレジア」、楽しみにしていたモーツァルトの「ミサ曲 ハ短調」が演奏されました。
メインプログラムの「ミサ曲 ハ短調」は色彩感豊かな演奏と演奏者の皆さんの一体感に魅了され、50分くらいある大曲でしたが、本当にあっという間に感じました。
特にソプラノとメゾソプラノの歌が入る曲はうっとりとしながら聴き入ってしまいました。
弦楽器のアンサンブルも極上で、一本の美しい絹糸のように音程もぴたりと合ったサウンドが印象的でした。
バッハ・コレギウム・ジャパンの演奏を聴くのは今回が初めてでしたが、ぜひまた日本でも聴きに行こうと思います。
昨日の演奏を聴いたときにこの演奏は是非また聴きたい!と思ったんですが、むかしお客さんに「来年もコンサート聴きに行きたいから、わしも長生きしなあかんなぁ」と言われたことを思い出し、そのときのお客さんの気持ちが分かるな〜と感じていました。
人の心を動かす演奏は、考え方も、生き方も前向きにしてくれますね。
ちなみに、モーツァルトの書いた宗教音楽ではこの「レクイエム ニ短調」も有名ですね。その中でも「怒りの日」という曲はみんなどこかで絶対聴いたことがあるはず。
最後の曲が終わったあと、会場は大きな拍手で包まれ、ブラボー!と賞賛の声が飛び交いました。
BCJパリ公演、終演いたしました🎉 鳴り止まぬ拍手の中、舞台を去るのは後ろ髪を引かれる思いですが… Santé!! 全員でカンパーイ🍾🍷#BCJEU2018 pic.twitter.com/7HBqFSOdlv
— Bach Collegium Japan (@bach_collegium) 2018年5月30日
終演後に、オルガンを弾いておられた鈴木優人さんとお写真を撮らせていただきました。
また、鈴木優人さんや鈴木雅明さんやソリストの歌い手の方々、パリ在住の演奏家の方々とお酒を飲みながらお話しさせていただくしあわせな時間を過ごしました。
クラシックの世界で生きておられる方々の姿はいつもとても凛としていてうつくしいですね。
そして、鈴木雅明さんも優人さんもとても柔らかな雰囲気の方で、音楽的な部分だけでなく、そのお人柄も本当に素敵なんです。
みんな話すとすぐにファンになるのでは、、!?
お2人はツイッターもされているので、良かったらフォローしてみてくださいね。
ちなみに、この日チケットを買おうとチケット売り場に行こうとすると、おじさまに「友人が来れなくなったのでこのチケットを買ってくれませんか?」と話しかけられました。
その席は1stカテゴリーの席(75€)だったのですが、なんと30€で良いと(!)
びっくりしましたが、快諾して席へ行ったところ、、なんとステージ前最前列の席でした(汗)
これはカーテンコール時の写真。おじさまが撮っておられたものを送っていただきました。
音響のことを考えると、やはり一番前の席は全体のサウンドを聴くには難があるのですが、ステージ前の席って全然座ったことがなかったのですが、演奏者(特に歌のソリスト)のみなさんの身体の使い方がよく見えたことは勉強になりました。
ちなみにそのおじさまは日本語も少し分かる方で、モダンアートがお好きということで休憩中は楽しくお話しさせていただきました。
一夜でさまざまな方との出会いがあり、とても刺激的な夜になりました。
お会いしたすべての方々に感謝です。