『想いを最も伝えられる音楽は、自作曲ではないか?』という仮説を立ててみた

パリに住み始めて1ヶ月半が経ちました。

昨日は、パリ管弦楽団(パリ管)のコンサートに行ってきました。

Orchestre de paris
http://www.orchestredeparis.com/fr/accueil

この場所に来るのは実に5年ぶり!
フランス留学を考えて下見に来ていた頃以来。

実は、せっかくフランスに来たにも関わらず、留学への思いを募らせるどころか『ジャズが私を呼んでいる!!』と思い、フランスに留学すること自体やめたんですよね。

でも『この場所に、いつか戻ってくるのだ』と全く根拠のない意思を持って、パリの街の石畳の上を歩いていたのを覚えてます。

どうも昔から根拠のない自信をもってしまう癖がありますが、そうやって思い描いた未来が結構現実化しているので不思議です。

ちなみに、会場はこちら。


画像:こちらから引用

空には黒い雲が立ち込め、暗黒キングダムみたいなカッコイイこのホール、いまいち正確な場所が分かっていなかったけれど、駅から出て人の波についていったらホールがありました。良かった。

ホールの入り口で、まずは、荷物検査を受けます。
入り口に立っているお兄さんに、カバンをパカッと開けて見せればOK。
お兄さんは金属探知機を持っていて、何も反応しなければ通してくれます。

それから予約したチケットをカウンターに取りに行ったのですが、名前を伝えたものの、上手く見つからず。。
でも、予約完了メールを見せるとすぐにチケットを発券してくれて、ホッと一安心。

ホールには、左右別れて入場します。
あっちに行ってね、とチケットを渡してくれたお姉さんが親切に指をさして方向を教えてくれました。

contrôle(コントロール)とは、検査や点検という意味があって、contrôle1と2の場所ではチケットに書いてあるバーコードを係りの人が読み取ってざっくり席を案内してくれます。

ただ、このcontrôleを無事に抜けたにも関わらず、そこから迷ってしまい、一度また入り口付近にまで戻り、そこにいた綺麗な日本人の女性2人組に『これ、どこから入ればいいんですか?』と、話しかけてしまった。。

たくさん人がいる中でも、同じ国の人はまるでそこにスポットライトが当たっているように分かるんですよね。

そのあとなんとか席に辿りつき、5分前に迫った開演を待ちました。
(ちなみにいつも私がホールやライブ会場に着くのは割とギリギリです)

ホールはこんな感じ。

もう、むっちゃ近代的です。


画像:こちらから引用

開演時間になると『空いてる席には、自由に移動してくれていいよ』とドアのところに立っていた案内役のお兄さん(イケメン)が教えてくれました。

今回のプログラムは、こちら。

  1. ダフニスとクロエ/ラヴェル
  2. オーヴェルニュの歌/ジョゼフ・カントルーブ
  3. 展覧会の絵/ムソルグスキー

指揮はトーマス・ヘンゲルブロック。
2曲目のオーヴェルニュの歌のソリストをつとめたのは、美しいメゾ・ソプラノのケイト・リンゼイ。

それぞれの音楽、是非触れてみてくださいね。

ちなみに、HPで曲が視聴出来るようになってたのは良かったなぁ。

曲名が分からなくても、聴けば『あぁ、この曲ね!』ってなる曲だったら、聴きに行こうってなるかもしれない。

きっかけのつくり方がグッド!

この日のコンサートは50€,40€,35€,25€,20€,10€と6つの座席ランクがあり、私がとったのは、20€の舞台に向かって左側のバルコニー席。

指揮者を始め、様々な演奏者の表情が見えるんです。

日本に居た頃はあまり座らなかったこの席を、私はとても楽しみました。

今回ソリストとして歌手がいたので、その人の声はほとんど聴こえなかったけど(痛恨の凡ミス)それ以外はとても満足出来る席でした。

ところで、少し前に日本でクラシックを聴きに行く際の服装について書かれたウェブ上の記事があまりにも誤解を生むような内容で、ツイッターで批判されていたと思ったら記事が消えていた、なんてことがありました。

私はその記事は読んでいないけど、そんなこともあって、本場であるパリのオーケストラのコンサートを聴きに来ている人の服装を興味深く観察していました。

結果はこんな感じ。

もう、面白いくらい人によって違うんですよね。

『服装よりも大切なものを私たちは持っている。それはこのオーケストラへの愛だ!』

何だか、こんな風に言われているような気がしました。

日本人と西洋音楽

フランス留学をやめ、日本に戻ったらジャズをやるんだ!と決意していたにも関わらず、結果的にジャズはほとんどやらなかった私は、その代わり(?)に作曲をするようになりました。

これまで、クラシック、ブラジル音楽、ジャズ、チロル音楽など様々な音楽を演奏してきましたが、『想い最も伝えられる音楽は、自作曲ではないか?』と感じています。

自然と演奏に熱を込めることが出来るということもあるけれど、何よりもお客さんの反応が正直、全然違うんですよね。

私が伝えたいことを、私の言葉で伝えられるのが、自作曲なのかなと感じることが出来たのは、お客さんのおかげです。

パリに来てフランス語と英語を勉強していますが、日本人が一番上手く話せる言語は当然『日本語』

日本固有の音楽である雅楽を演奏するなら、日本人が一番上手いでしょう。

それと同じように、フランスの作曲家の作品を演奏するなら、その地に生き、その地の言語を話す人たちが一番自由に表現出来るのではないだろうか?

だからこそ、パリ管やラジオフランスでフランスの作曲家の作品を聴けるのは、この上ない幸せではないか?と。

そして、1曲目のダフニスとクロエが終わったときにその考えは確信に変わりました。

音楽とは、つまり言語である。

そして、曲が終わったときの拍手や、最後の曲が終わったときの熱気もとても心地よく、お客さんが自国のオーケストラにすごく誇りを感じているのがすごく伝わってきて、それはとても素敵な光景でした。

プログラムが終わり、観客達の拍手に答える奏者たちが、最後に私が座っていたバルコニー席の方も振り返ってくれました。

演奏者たちが振り返る。
ただそれだけのことなのに、とてもとても嬉しかった。

これからもパリ管を応援したい!

私は素直にそう感じました。

帰り道に、今シーズンの演奏スケジュールが書いてある本をウキウキしながら手にとって帰宅したくらい(笑)

日本人が最も想いを伝えられる音楽は、果たして西洋音楽なのだろうか?

ふとそんな想いが過ぎりました。

日本人は西洋音楽にとても愛着を持ち、様々な場所で演奏したり、聴いたりして、それに触れています。

しかし、その愛着を持っている音楽が生まれた歴史や曲の生まれた経緯を知ろうとする人はすごく少ない。

愛しているのに、知ろうとしない。

この矛盾がとても面白い。

音楽とは、言語である。

音楽とは、つまり言語である。

それを強く感じるようになったのは、作曲を始めてから。

想い最も伝えられる音楽は、自作曲ではないか?

この推測は、まだ確信に変わっていません。

これからパリに住む3年間でゆっくりと答えを探していきたいなと。

そのためにも、私は今日もこの世界で何かを創り続ける。

この世界に居続けるために、何かを創り続ける。

そんな風に強く感じた夜でした。

さいきん、こういう最高の体験をしたとき、いつもシェアしたくなるんですよね。

みんなで楽しめた方が面白くない??って思っちゃう。

まとめると

パリ管最高ー!

って夜でした。

読んでくれたあなたも最高です!

ありがとう!!