吹奏楽コンクールの講評でピッチが合ってない、チューニングが合ってないと書かれた時に確認すべきこと

夏の吹奏楽コンクールまっさかりですね。

今日は、コンクールの講評用紙に『ピッチが合ってない』『チューニングが合ってない』と書かれていた学校に所属する生徒さんに向けてブログを書きます。

ピッチ(音程)が合ってないって言われたけど、どうしたらいいんだろう??

と思っている方は是非チェックしてみてください。

1.チューナー持ってますか?

そもそも、ピッチが合っているか客観的に確認出来るチューナーって持ってますか?

人間の耳があてにならないわけではなく、精度の問題です。

チューナーを持っていない人はすぐに買いましょう。

新しく買う方は、メトロノームと一緒になった、チューナーメトロノームがオススメです。

2.チューナーを使ってロングトーンしてますか?

こちらの記事でも書きましたが、私は全ての音を半音階でチューナーとメトロノームをつけながらロングトーンをしています。

・その時の室内の温度
・自分の体調
・体に対する力の入れ方
・口の筋肉と丹田の使い方
・楽器のどの部分をどれくらい抜いているか?

など、色んな項目をチェックしながら、音のピッチだけでなく音色や発音も含めてロングトーンを行うと良いでしょう。

3.みんなで一斉にロングトーンしてませんか?

『ロングトーンはしてます!』という学校は多いと思うんですが、ロングトーンをする時にパート全員で一斉にやったりしてませんか?

ロングトーンは1人1人の音が聴こえる環境、ピッチが確認できる環境に身を置いてやるようにしましょう。

もしパート全員でピッチを合わせたいというのなら、個人でしっかり確認したあとにすると良いでしょう。

初心者の子の側で一緒に吹いて、サポートしてあげたい!という気持ちは分からないでもないですが。。。

その子の考える力を伸ばし、自主的に取り組めるようにするのも大事です。

最初にロングトーンをする上で大事な部分を教えて1人で取り組めるようになったら、1人1人でロングトーンをするようにしましょう。

私も中学、高校とパート全員でロングトーンをしていた記憶があります。

パート内で呼吸を合わせる練習にはなったかもしれませんが、音程や音のニュアンスが入り混じって誰がどうなっているか?ということを細かく感じることは難しい環境でした。

もし、パート全員でロングトーンをやる理由が呼吸を合わせるため、とか基礎練習を全員がしっかりする為、漏れがないように全員でする。。

とかなら、改善するべきです。
それはパート練習で改善できる項目ではないでしょうか?

個人だからこそ出来る練習をして欲しいし、これは全員でやらないと!って思ってる練習に限って、先輩からそう受け継いだので・・・と、理由を考えずに取り組んでいるなら、その練習をその状態でやる理由とそこから考えられる効果を考え直してみましょう。

4.自分の音、聞こえてますか?

ロングトーンをする時に、個人でチューナーを使いながらやっていたとしても、自分の音が聞こえてないと全く意味がありません。

ただ楽器に息を入れる練習をしているだけになります。

部屋の中で、自分の音が聴ける場所をきちんと確保しましょう。

その部屋にいる全員が一斉に音を出した時に音が聞こえない!ということがないようにしましょう。

また、もしも使える教室が少なくて、パートの人数が多い場合は、少し壁際に寄ってみるなど、演奏する位置に工夫しましょう。

まとめ

正しいピッチ感を身につけるためには、ロングトーンをする時にチューナーを使い、自分の音がちゃんと聞こえる環境を確保した上で、自分の音の癖(楽器の癖)を把握しながらピッチを確認することが大切です。

ロングトーンというのは、あらゆることの基礎です。

ピッチが合ってない、チューニングが合ってないって言われた。。

どうしたらいいの??

と思ったのであれば、まずは自分の音程の取り方や、自分の楽器にどんな癖があるのか?
という事を知りましょう。

それを知ることが出来るのが、チューナーをしっかり使ったロングトーンです。

地味やん!

って思うかもしれませんが、1人1人が地味な事をコツコツとシビアにやる事でしか、応用である『曲を演奏した時にピッチが合っている』という状態にはならないのです。

音程で悔しい思いをした最後のコンクール

ここまでこんなことを書いた私ですが、高校3年生の時に音程で悔しい思いをしました。

私の最後の吹奏楽コンクールの曲はこれ。

A.リードの第5組曲。
4楽章からなる曲で、1.3.4楽章をそれぞれ抜粋で演奏しました。

上記の4楽章はクラリネットの技巧的なフレーズがあって、パラパラと吹いていたのですが。。

問題はゆったりと温かなメロディーを奏でる2楽章でした。

本番直前、サックスのメロディーの裏で奏でるハーモニーのピッチがどうしても合わなかったのです。

私は、ピッチが合わなさすぎてその部分は自分のパートを吹くのをやめるように言われました。

むちゃくちゃ悔しくて泣いたのを覚えています。

その音のピッチは普段どうなっているのか?
緊張したときにどういう癖があるのか?
そこはハーモニー的にどんなピッチで音程をとれば良かったのか?

…そんな考えは出来てなかったんですよね。

その時、上記に書いたようなピッチに対する向き合い方がちゃんと出来ていた記憶はありません。

そして、ここに書いたような知識もありませんでした。

これを読んでくれた皆さんは、ここで得た知識を是非『実践』してみてください。

毎日積み重ねることで、必ず変化が出てきます。

根気よく取り組んでみてください。

よかったらシェアしてね!

この記事を書いた人

株式会社Locatell代表取締役社長 / 一般社団法人福知山芸術文化振興会 代表理事 / プロのクラリネット奏者としての活動を2023年9月で休止し、起業家として芸術文化・まちづくり・海外を軸に複数の事業を展開中

目次
閉じる