短時間の練習で楽器が上達する方法

時間がないけど楽器は上手くなりたい。上手くなりたいけど、どんな練習をしたらいいか分からない。

そんな声をよくいただきます。

残念ながら、使っている楽器の状態や、演奏者の体つき、楽器を吹いている時間、レッスンを受けているかどうかなど、本当に人によって状況が違うため、楽器を吹いている全員が必ず上達する魔法のような練習方法はありません。

ただ、上達したい!という気持ちはわたしも持っています。

そして、なぜか『楽器のこと』となると学ぶときに大切な過程を飛ばして魔法の練習方法を求めようとする人が多いです。

そこで、今回は短時間で上達するにはどうすればいいのか?という質問に対して、わたしなりの考えをまとめてみました。

目次

短時間で上達したいなら練習の質を上げよう

結論から言うと、時間が確保出来ない場合は質を上げるしかありません。

例えば「数学の勉強が毎日15分しか出来ないけどなんとかテストで100点を取りたい!」という目標を持っていたら、その15分に取り組む内容を考えに考え抜いて、やらなければならないことをリスト化し、内容を決めて取り組むのが1番の近道かと思います。

これは楽器も同じなので、短時間で上達したい人にぜひやってほしいのは次のことです。

  1. ワクワクするような目標設定
  2. 目標を達成するためのやることリストの作成
  3. ポジティブなフィードバック 

[chat face=”hiyoko2.png” name=”ひよこ” align=”left” border=”none” bg=”blue” style=””]えー、そういう地道にがんばらなきゃいけない方法じゃなくて、もっと絶対効果のある練習内容とかを教えてよ[/chat]

そう思う人もいるかもしれませんので、一般的に楽器が上達するであろうことを次にピックアップしてみます。

楽器上達に効果のある練習内容

次に挙げる内容はわたしが実際に取り組んでみて効果のあった練習内容です。

  • ロングトーン
  • 音階練習
  • エチュード
  • 自分のレベルを上げてくれる曲や本番への挑戦

ただ、例えば♩=60のロングローンと言ってもクレッシェンドやデクレッシェンドをつける・つけない、強弱をつける・つけないなど吹き方は色々あるし、音階やエチュードにしても、あなたが具体的にどんな力を必要としているかによっても内容は変わってきます。

また、今のあなたに本当に適した練習内容は、やはり音を聴いてみないと分からなくて、それをアドバイスするのがレッスンなのです。

ただ、レッスンを受けている人じゃないと短期間で成長することは無理なのか?というと、そうは思いません。

自分自身で立てた目標を達成するために必要な情報を集め、やることリストを作って取り組んでフィードバックすることで、練習の質をグッと上げて、短時間で上達することは可能です。

[chat face=”sawamaru-2.png” name=”さわこ” align=”right” border=”none” bg=”red” style=””]まずは、どんな風に目標を設定するのか紹介します![/chat]

目標設定の仕方とやることリスト作成を英語を例に考えてみよう

まず、いきなり楽器が上達する目標設定の仕方を説明するとピンと来ない人もいると思うので、英語学習の場合の目標設定の仕方とやることリスト作成までの手順をご紹介します。

重要な部分は楽器練習でも全く同じなので、それを意識して読んでください。

例えば『英語が話したい』という目標を持っている人は多いと思いますが、それだとどんなシーンで英語が話したいのか分からないので、具体的にどんな場面で英語を使いたいのかをクリアにします。

英語で会話がしたい!

もっと具体的に

2週間後に英語を使ってカフェ注文出来るようになりたい。
店員さんの言葉を聞き取ってすぐに返事がしたい☕️
店員さんと笑顔でコミュニケーションが取りたい🗣

こんな感じで期間・場所・動作・感情などを入れながら自分が想像してワクワクする目標を作ります。

そして目標に必要な『やることリスト』を作ります。

1週目

  • YouTubeで実際に使える文章をピックアップする(最初の3日間でやる)
  • カフェで使う会話を勉強する(1日最低5分 1人でロールプレイング)
  • カフェメニューの単語を覚える(ロールプレイングしながら覚えていく)

2週目

  • DMM英会話の先生とカフェのロールプレイングをする
  • YouTuberに合わせてシャドーイング→のボキャブラリーを増やす

このときに大切なのは、具体的な行動に落とすことと、なるべく数字や期間を入れて設定すること。このときにあまりキツすぎる量や非現実的な量を設定しないのが大切です。

自分の性格にあった目標のたて方をしましょう。

自分の性格や現状を的確に把握することが大事

目標に取り組むにあたって、今の自分の性格を把握し、得意・不得意などの状況を把握することはとても大事です。

例えば、テストで90点を取りたいとしたら今の自分は何点取れる実力があるのかを確かめて、足りない部分を明らかにしてから勉強しますよね?

自分の得意な部分ばかりしていても全体的に点数が上がることはありません。

音楽も同じで、課題を感じる部分にどんな風にアプローチしていくのかで全体の演奏が変わってきます。(言うまでもないですが、得意な部分を伸ばしていくことも大事ですし、得意な部分を伸ばしたことによって今まで上手く出来な買った部分が伸びることもあります)

  • どんなことが出来るのか?
  • どんなことが苦手なのか?

・ロングトーン(テンポや音域なども詳しく)
・半音階(テンポやアーティキュレーションも詳しく)
・技巧的な曲が得意/苦手
・心を込めて歌う曲が得意/苦手 など

これはあくまでも『現状の把握』なので「出来る」というハードルを上げて厳しくリストアップする必要はありません。状態はこれから高めていけるので、あくまでも現状の把握という意識で書き出しましょう。

  • 自分の性格は?
  • どういうときに集中出来るのか?(場所・時間・気持ち)

・5分以内の曲は集中して演奏できる
・出来ない部分がある曲をさらうときにいつも気分が乗らない
・自分の演奏に対してマイナスなフィードバックが多い
・夜の方が集中して練習できる など

ここで自分の見たくない部分を全然見ようとしない人もいると思いますが、実はこの部分がとても大事です。

1.達成したときを想像したらワクワクするちょっとハードな目標を決める

それではまず、目標を決めましょう!

このときのポイントは、

  1. 努力したらすぐに届く目標ではなく、少しハードだけど達成したときを想像したらワクワクする内容を設定する
  2. 自分でコントロール出来る目標を設定する

そもそも、せっかく練習するのにワクワクしない目標に向かって努力するのはもったいないし、つらいですよね。

そして、自分でコントロール出来ない目標(誰かに褒められる、誰かに認められる)は逆算してやることリストを作るのが難しいのでNGです。

また『上達したい』というようなざっくりとした目標ではなく、

3週間後の〇〇コンサートで、曲の楽しさを誰よりもワクワクしながら表現したい

など具体的な内容にしてみましょう。

その目標を達成したときの自分を思い浮かんでワクワクしたら、それがあなたにとっての目標です。

もし設定した目標がワクワクしない場合は、下記の内容を振り返ってみてください。

  • 目標は具体的ですか?高く設定しすぎていませんか?
  • 取り組もうとしている量は適切ですか?大きすぎたり、簡単すぎたりしませんか?

2.やることリストを作る

目標が決まったら、次は目標を達成するためのやることリストを作成します。

そして、それを達成したい日時までに終えることが出来るように具体的に日程に落とし込みます。

【例】
目標:3週間後のソロコンサートで〇〇の曲を誰よりも音楽を楽しんで演奏をする

1週目 暗譜に取り組む、伴奏者さんとのリハーサルに向けてピアノパートもしっかり覚える、AとEの連符に取り組む、ポジティブなイメトレ
2週目 暗譜を完璧にする、友達の前で演奏して緊張しても演奏する状態に慣れる、イメトレ
3週目 2週目までで出てきた課題に取り組む、イメトレ

このやることリストに対する進み具合(進捗度)は取り組むごとにチェックして、もし計画を変更した方が良いと思った場合はすぐに変更しましょう。

3.ノートを書いて毎日の練習内容を可視化する

短期間で上手くなりたいと思うのであれば、毎日ノートを書いて練習内容を可視化するのがおすすめです。

ノートをきちんと書くことによって『目標・課題・取り組む意識の把握と時間管理』が出来るようになります。

①日付、曜日、天気、睡眠時間、気分
自分のモチベーションと曜日・天気・気分・睡眠時間との関連性を知るために日付だけではなく色々記入します。

また、自分の調子を客観的に把握するために、心拍数や睡眠時間の記録をとるならこちらのitDEALがおすすめ。

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②目標
楽器に関する目標と精神面の目標を書きます。目標はやることリストに関連するものが望ましいけれど、時間や優先度の都合で取り組めないときはその日最優先で取り組むべきことを目標に書きましょう。

③スケジュールを書く
時間の使い方について客観的に把握するために分数まで書く。「やることリスト」が決まっている人はスケジュールも立てやすい。

④フィードバック
取り組んだ内容に関して明日以降に引き継ぎたい内容や感想など色々書きます。

⑤気づいたこと
ノートには気づいたことをどんどん書いていきます。こうして可視化することで、自分が普段どう言う部分に着目して練習しているのかが分かります。

ここでしっかりと反省をして、翌日以降にどんな練習が必要なのかを具体化します。

ちなみに、反省というのは自分のことを悲観したり傷つけることではなく、自分の目標達成に向かってどんなことをすればいいのか?と見つける時間です。

⑥マイコーチになったつもりでコメントを書く
ノートは一人で書いていきますが、さいごにマイコーチになったつもりでコメントを書きましょう。ここに書く内容は『自分が一番言われたい言葉』です。

どんな言葉をかけられたら嬉しいのか?また明日も頑張ろうと思えるのか?その言葉を可視化することで、一人でもモチベーションを保って取り組み続けることができます。

もしかしたら、厳しい言葉が必要なのでは?と思う人もいるかもしれませんが、わたしの考える良いコーチとは、その人が一番輝ける状態に持っていける声かけが出来る人です。

「自分の言われたい言葉が厳しい言葉だ」と感じる人は、その言葉を書けばいいし、そうじゃないな、っていう人は優しい言葉を書けばOKです。

また「わたしって、こんな言葉をかけられたいんだ!」と驚くこともあるでしょう。

そうして『自分』のいろんな部分を知っていくことは、楽器練習だけでなく人生を生きる上でもとても大事なことだと感じています。

1週間に1回は取り組んだ内容を振り返り作戦を練る

毎日ノートを書いたら、1週間経ったところで振り返りをしてみましょう。

  • 1週間でどんなことに取り組んだのか?
  • 目標に近づけるような1週間を過ごせたか?
  • 過去と比較して成長した部分はどこか?
  • 精神面での変化はなかったか?
  • 曜日・天気・睡眠時間との体調やモチベーションの関連性は?
  • さらに工夫出来る部分はあるか?

この振り返る時間を持たずただ単にノートを書き続けているだけでは、効果は大きく変わってきます。

また、この振替りもノートに残し『マイコーチ』を発動させて1週間取り組んだ自分にポジティブな声かけをしましょう。

楽器練習も勉強も何かを学ぶ上で大切な部分は一緒!

最後に、今回ご紹介した一連の流れをまとめておきます。

  1. 達成したときを想像したらワクワクするちょっとハードな目標設定する
  2. どんなことをすれば目標を達成出来るのか情報を集める(自己流では無理だ・・となったらレッスンを習いに行ってプロのアイデアをもらう)
  3. やることリストを作成し、取り組む
  4. 取り組んだ内容と結果に対してフィードバックする
  5. 次に取り組む内容を決める

精神面の目標を設定する理由

わたしは、その道のプロを極める人というのは技術的な面はもちろんですが、人間的にも素晴らしい人であることが多いと感じています。

例えば『楽器を上達させたい!』と考えたとき、〇〇のような演奏をしたい!と思い浮かべる人がいるとします。

その人の演奏はCDやYouTubeで聞くことが出来ると思いますが、普段はどんな思考をしていると思いますか?

また、練習時に自分自身でどんな視点を持ってフィードバックしていると思いますか?

その人と同じ技術を身に着けるのは一定の時間が必要ですが、精神面をプロに近づける、成長させることによって、練習に取り組む姿勢やフィードバックの声がけが変われば、演奏も変わるはずです。

このことから、わたしは目標設定に精神面での目標も書いて欲しいと考えています。

まとめ

今回は短時間で上達するにはどんな練習をすればいいのか?という質問に対して、わたしなりの考えをまとめてみました。

世間には注目を集めるために「短期間で成果が出ます!」とうたう広告はたくさんありますが、たとえば短期間で成果が出るものは毎日相当な負荷をかける必要があったり、お金がかかったりするものが多いのです。

なので、この記事を読んで面倒臭いな、と思った人もいるかもしれないけれど、こうして地道に自分自身のことや取り組む内容を把握してノートをつけ続けていくことは、振り返ればかなりの時間の短縮になっているはずです。

ちなみに、ノートや筆記用具は自分が書きたくなるものならどんなものでもOKで、内容に関しては書いていく中で内容を色々カスタマイズしても面白いかもしれませんね。

シンプルなことを積み重ねることができれば、大きな目標に少しずつ近づいていくはずです。

皆さんの目標達成を応援しています☺️

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この記事を書いた人

株式会社Locatell代表取締役社長 / 一般社団法人福知山芸術文化振興会 代表理事 / プロのクラリネット奏者としての活動を2023年9月で休止し、起業家として芸術文化・まちづくり・海外を軸に複数の事業を展開中

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