どうしたら良い音が出ますか?という人に伝えたいこと

『良い音を出すためにはどうしたらいいですか?』という質問をもらうことがよくあります。

ただ、わたしが思う『良い音』とあなたが思う『良い音』は違う可能性があるんですよね。

たとえば、下記の音源を聴いてあなたが『良い音だな』と感じる音はありますか?

色んなクラリネット奏者の演奏を選んでみましたが、もしかしたらあなたにとっての『良い音』はないかもしれません。

でもそれが普通なのです。

答えがはっきりしている数学の問題などは別ですが

好きな芸能人
好きな作家
好きな映画
好きな洋服

音色に限らず良いと思うものは人それぞれ違って当たり前です。

なので、まずはあなたにとって良い音とはどんな音なのかをもっと具体的にしましょう。

あなたがいいと思う音は誰かと一緒とは限らない=他人の価値観に振り回されないようにすることも大事です。

目次

他人が考える良い音を目指していませんか?

良い音を出したい!と思っている人の中には、周りの誰かから『汚い音だと言われたから』という人もたくさんいます。

でも、そもそもあなたの音はほんとうに汚い音なのでしょうか?

わたしのレッスンに来てくれる生徒さんの中で音が汚くて・・自分の音が嫌いなんです・・』とおっしゃる方もいるんですが、わたしはそんな風に思わないことが多いです。

そして、わたしが良い音だなと思った部分についてしっかり伝えます。

日本人は自分に厳しい人が多いからか、せっかく良いところがあるのに、それを見ずに悪いところばかりを見てしまいがちです。

また『自分の音は汚い・・!😭』と汚い音をイメージして吹いている時間が多くなっている場合もあります。

でも、本当は『こんな汚い音、嫌だ!』と思って演奏するよりも、あなたのイメージする良い音を意識して演奏する方が、良い音を出せるようになるのです。

なぜなら、人間の脳は否定形の言葉を上手く理解出来ないからです。

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なので、この原理で言うと周りでもし『そんな汚い音で吹かないで』と言う人がいたら、その人の指摘の仕方は脳の仕組み的にNGですし『もっとこんな音で吹いてみよう!』と想像力を湧き立てるような言葉で言われた方がよっぽど良い音色になるのではないでしょうか?

良い音の探し方

良い音ってどうしたら鳴るの?と思う人の中には何が良い音なのか、自分自身の基準も曖昧になっている人もいると思います。

下記の動画内でも紹介しているのですが、クラリネットはアクセサリーを変えることでかなり音色や吹奏感を変えることが出来ます。

なので、いくつか方法を試してみて、実際に吹いている間にどの組み合わせが一番好きなのかを考えてみるのもいいですし、自分でよく分からない場合は録音して客観的に聞いてみましょう。

例えば『3種類の組み合わせで撮った録音のうち、一番すきな音を選ぶ』とかならやりやすいと思うんですよね。

そして、そのときになぜその音色を良いと思ったのかを話せるようになっておくと、自分にとっての音色の価値観がよりはっきりしていくはずです☺️

さいごに

わたしも『もっとこういう音で吹きたい』という思いは常にあって、日々試行錯誤しています。

一時的に良い音が出たからといってそのあともずーっと良い音が出るわけではなありませんし、常に自分の理想とする音にを出せるように探究心を持ち続けて試行錯誤し続けることが大事です。

自分の中に疑問が浮かんだときは成長できるチャンス。

質問が抽象的な場合は、思い浮かんだ質問に『なぜ?』や『本当?』と訊ねてなるべく具体的にするように心がけてみてくださいね☺️

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この記事を書いた人

株式会社Locatell代表取締役社長 / 一般社団法人福知山芸術文化振興会 代表理事 / プロのクラリネット奏者としての活動を2023年9月で休止し、起業家として芸術文化・まちづくり・海外を軸に複数の事業を展開中

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