1時間のレッスンでどんな変化があるのか、はじめてレッスンを受けるときは分からないですよね?
先日、中学3年生で吹奏楽部に所属している女の子がレッスンに来てくれました。
レッスンを始める時に『今日はレッスンでどんなことを見てほしい?』と聞くと、生徒さんは「もっといい音色で吹けるようになりたい!高音を楽に出したい!」と教えてくれました。
その思いに答えたいと思い、レッスンでは下記の8つのことを伝えました。
今日はその内容をお伝えしたいと思います。
1.良い音で吹くためのタルとベルのベストな位置
レッスンに来てくれた生徒さんのクラリネットのタルを見てみると、ヤマハやクランポンなどのブランド名のブランドの刻印を表にしている方が多いです。
でも、残念ながらタルとベルについている刻印は、一番いい音が鳴るポイントを調べて刻印がされているわけではありません。
なので、タルとベルをそれぞれ一番吹きやすい吹奏感で良い音が出る位置に調整しました。
吹きやすい位置の見つけ方についてもお伝えしましたし『自分にとって良い音』がよく分からなくなった時は、スマホで録音をして客観的に聴いて判断する方法もあるのでその方法についてもお伝えしました。
この時に、わたしが『あ、この位置だといい音がするな』と思ったタイミングと同じタイミングでその生徒さんも反応してくれていました。
2.楽器を吹くときの息の使い方
クラリネットはいろんな方向に息を入れても音が鳴る楽器です。
それを知った上で、楽器が1番鳴りやすい方向に息の入れるのが大切になってきます。
今までと違う方向に息を入れるのは少し怖く感じられることもあるのですが、少し声かけをすると数分前と全く違う音色が出せるようになりました。
これには一緒に来られていた吹奏楽部の顧問の先生もびっくりされていました!
3.高音を吹くときの考え方
高音を吹いて貰った時に『上の音にいけばいくほど音が汚くて細くなる』と思っているように聴こえたんですよね。
なので、高音の吹き方のコツと一緒に意識も少し変えてみることを提案。
『高音は高くなれば高くなるほど豊かになる』って思って吹いて貰いました。
この時に、潜在意識と顕在意識の話もしました。
その上で、潜在意識で『わたしの音は汚い』って思ってると、脳は汚い音に関するマイナスのデータばかり集めようとすること。
『豊かな音を出したい』と思うと、脳は豊かな音を出すためにはどうしたらいいのか?
豊かな音ってどんな音なのか?というプラスのデータを集めるということも伝えました。
また、リードの状態によって高音を出すコツが少し変わるので、もう1枚リードを出してもらって、それぞれのリードで吹く時のポイントも伝えました。
人が抱いている感情は、言葉に出した時はもちろん、言葉に出さない時もオーラというか『氣』みたいなもので伝わります。
高音についての話を始めた時は、ネガティブな意識を持っていた生徒さんも、このお話を一通りしたあとはポジティブな意識を持っていました。
素晴らしい!
4.スイングチップで楽器のパフォーマンスを上げる方法
わたしはクラリネットの上管部分(レジスターキーの上)とベルの裏側にスイングチップを使用しています。
使用する部位によって効果も変わるんですが、わたしは下記の効果を感じています。
- 上管にスイングチップを貼ることで、息の通りがよりスムーズになる
- ベルにスイングチップを貼ることで、音を聴きやすくなる
楽器の状況によっては使用しなくても良い場合もありますので、ケースバイケースですが、この日は色んな場所に貼ってその違いを感じてもらいました。
息の通りが少し悪くなっている場所や調整が必要な場所にスイングチップを貼ると、すごく効果があります。
どこに貼るべきかどうかは、使い始めた頃は少し分かりにくいかもしれませんし、貼る場所によってはあまり効果が感じられない場合もあるでしょう。
そういう場合は誰かに客観的に聞いてもらったり、スマホで音を録音して自分で聞いてみるのも良いと思います。
チタン・シルバー・ゴールドがあり、大きさも数種類ありますが、わたしはB♭管にはシルバーを、A管にはゴールドを使用しています。
サイズは下記のサイズ。
何か大きな修理をする必要もなく、比較的安価なのもうれしいポイントですね。
5.今日出来たことは明日出来なくてもへこまない
今日一生懸命練習したことっていつ出来るようになると思いますか?
またまた脳の仕組みの話になるのですが、今日やったことが本当に定着するのは明日ではなく明後日です。
よく『昨日たくさんさらった箇所が全然出来ない!』と凹んでいる人がいますが、その必要はありません。
自分の練習が効果的なものであったのかどうかは、もう1日待ってから判断しましょう。
6.マウスピースパッチについて
わたしがオススメしているマウスピースパッチはヤマハのものです。
生徒さんがつけていたマウスピースパッチを選択した理由も聴きながら、ヤマハのものも試してもらいました。
少し抵抗感が大きい気がしたので、生徒さんに合うサイズに切って調整。
これもどれくらい切ればいいのか(生徒さんにベストな抵抗感)は音を聴けば分かりますので、一番いい状態に整えます。
最初つけていたものよりも、楽に息が入れられるようになったそうです。
音色は、正直最初につけていたマウスピースパッチを貼っているときも味があって良いと思ったのですが、それぞれの音色の特徴をお伝えした上で生徒さんが好きな方を選んでもらうことに。
結局ヤマハのマウスピースパッチをつけて帰られました。
7.レッスンで学んだことを自分でまとめる
これだけ沢山のことをお話したので、今回のレッスンで学んだことをメモしてもらいます。
全て書き終わったら、それを読み上げてもらって、足しておいた方が良いことがあれば付け足します。
『自分の課題を自分が最も理解できる言葉で書く』というのはとても大事です。
8.フレーズの吹き方について
最後に、今年の夏のコンクールで吹かなければいけないというソロの部分を少し指導しました。
あまり時間がなかったのですが、わたしが吹いているところを録画してもらって、そのあとその箇所を吹くときのポイントを伝えました。
まとめ&生徒さん募集中です
かなり沢山のことを教えたなぁ、と思ってまとめてみましたが、本当に沢山ありました😅
わたしが伝えたことを理解するのもすごく速かったです。
初回のレッスンでこの記事で紹介したような『基本の部分』を整えると、楽器が1番よく鳴る状態で演奏出来るようになります。
また、この基本の部分を理解してもらったあと、どんな曲にも応用できる楽譜のさらい方などより具体的な指導に入っていきます。
わたしのレッスンは1回1時間10000円で、東京の場合は新宿ドルチェ、大阪の場合は大阪ドルチェ楽器で行っています。
1回きりの単発レッスンでもこんな風に多くののことを学んでいただけます。
ぜひ、お悩みのことがあれば一緒に解決出来ればと思いますので、お気軽にご連絡ください。