絵画を見るのが前よりずっと楽しくなった理由

絵画の見方なんて人それぞれだし、最終的にはその人の感性で自由に捉えればいいと思うんですが、最近やっと絵画をもっと面白く見ることが出来る方法が少し分かってきたような気がします。

わたしは作曲もするので、曲を演奏する前に『曲を作った背景』をお伝えしてから演奏することも多いんですが、やっぱりその方が曲に共感してくれる人は多くなります。

もちろん、前情報はなしに、普通に聴いてもらって何か感じてもらうだけでもいいんですけどね。

先日、語学学校の友人が絵画の説明をするということで、ルーブル美術館へ足を運びました。

チラシはこんな感じ。ちなみにNOCTURNESとは「夜」という意味です。

説明はフランス語と日本語で聞いたのですが、作品が作られた背景を聞けてとても面白かったです!

今日はわたしが説明を聞いた作品の1つをご紹介します〜〜

それがこちら。

バロックを代表する画家、ニコラ・プッサンが描いた「鹿児島で少女を蘇らす聖フランシスコ・ザビエル」です。


プ、プッサンって誰やねん!ってなったかもしれませんが、後々セザンヌやピカソなど有名な画家にも大きな影響を与えた人物なので覚えておきましょう。

おっさんじゃなくてプッサンですよ。

ちなみに、フランシスコ・ザビエルって覚えてますか?

むかし社会の教科書で習ったこの人です、この人。


頭に天使の輪っかみたいなのがあるのは、ザビエルが聖人だから。

ちなみに頭はハゲているのではなく、そういうヘアスタイルだそうです。

ザビエルはスペイン生まれ。

キリスト教を広めるために日本にやってきました。

ちなみに、キリスト教の中には色んな宗派があるんです。

キリスト教の三代宗派はこちら。

・東方正教会
・ローマ・カトリック教会
・プロテスタント

ザビエルはその中でもカトリックを広めるために日本にやってきました。

まぁそんなザビエルが少女を蘇らせた…という絵なんですが、この絵に関して説明してもらったことはこのような内容でした。

<絵全体に関わること>
・画面の上下で表現されている雰囲気が違う(静と動みたいな感じだったかな…)
・画面の上下にピラミッド(三角形)が見え、繋ぐとひし形のようになる構図になっている。


<画面下部>
・画面下の蘇る少女の左側にいる女性はお母さんだとも言われているが、違うかもしれない。当時のローマ彫刻などから影響を受けて描いた女性かも。
・ザビエルと同じ白い服を着ている人も宣教師

ちなみにわたしが今通っている語学学校はパリ・カトリック・語学学院。どの教室にも黒板の上に十字架が掲げられています。

それにしても、描かれている人物には鹿児島に住んでいるような人はいないし…日本要素ゼロにも関わらず、これを鹿児島で少女を蘇らせるというタイトルをつけた理由は何故だったんだろう…

鹿児島ってつけたら、ザビエルが日本まで行ってキリスト教を広めようとしてたんだよ〜ってことを伝えられると思ったのかな?

ちなみに、この取り組みの様子はTwitterのハッシュタグ#JOPLouvre(https://goo.gl/rT1k9G)から見ることが出来るので興味のある方はぜひ覗いてみてください。

中にはフランスの彫刻家ジャン=ピエール・コルトーの作品『ダフニスとクロエ』の隣で、フランスの作曲家・モーリス・ラヴェルが作曲した『ダフニスとクロエ』を演奏している人もいたみたい。

作品に対する知識が何もなくても人は感動することが出来ると思うんですが、作品が作られた背景や時代の流れなどの知識があると、他の作品と比較しやすくなるし、楽しめるポイントがすごく増えるんですよね。

今回の取り組みは、すごく良いものだなぁと感じました。

ちなみにパリで色んな情報を探すときに便利なアプリはこれ。

L’Officiel des spectacles : la billetterie pour sortir à Paris(App Soreに飛びます)

こんな感じで映画、劇場公演、音楽、展覧会などを簡単に調べることが出来ます。


パリに住んでいる人や、パリに来たけど何か興味をそそられる文化的なものはないかなー?って探してる人にオススメです。

もうすぐ語学学校もお休みに入るんですが、練習や曲作りだけでなく、美術や音楽に触れる機会もどんどん予定に入れていこうと思います♪

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この記事を書いた人

株式会社Locatell代表取締役社長 / 一般社団法人福知山芸術文化振興会 代表理事 / プロのクラリネット奏者としての活動を2023年9月で休止し、起業家として芸術文化・まちづくり・海外を軸に複数の事業を展開中

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