ニース夏期国際アカデミーに参加してきたので、概要を簡単にまとめてみました。
これを見てもらえれば、初めて参加する人や自力で申し込みをして行く人でもかなり行った時のことが想像しやすいと思います。
ニース夏期国際アカデミーの基本的な情報
1セッションの期間は日曜日〜次の日曜日まで。
日曜日は入寮日となっていて、レッスンはありません。
月曜日に先生との顔合わせがあり、そこからレッスンの時間が決まります。
最後の日曜日にレッスンがあるかはクラスによります。
ニース夏期国際アカデミーの特徴
このアカデミーでは有名な音楽家の方々の指導が受けられます。
参加者のレベルは本当にバラバラで、アマチュアもプロも関係なく受講することが出来ます。
また、日本人が多いのも特徴の一つ。海外の講習会に参加したことがない人は参加しやすい環境だと思います。
ただ一方で事務局が少しゆるいようにも感じました。
例えば、空港からアカデミーが出しているシャトルバス(車)に乗りたいと希望するメールを送っても返事が返ってこなかったり、先生の仕事の都合でレッスン開始日が火曜日になるということが月曜日になって先生から直接伝えられたりしました。
でも正直フランスは日本と比べるとかなり事務手続きがルーズなので、これくらいは仕方ないかな、という感じであまり気になりませんでした。
わたしの1週間のスケジュール
受講したのはBoostedというレッスンが多いクラスを選んで申し込みました。
土曜日 観光もしたかったので1日早くニースに到着
日曜日 お昼にチェックイン
月曜日 先生の都合でレッスンがなかったので練習
火曜日〜金曜日 毎日クラリネットと室内楽のレッスン
土曜日 レッスン+選抜された学生が参加できるスチューデントコンサートに出演
日曜日 最後のレッスン
ニース国際音楽アカデミーに必要な語学力
アカデミーでは英語がフランス語で受けることが出来ます。
英語は日常会話程度、フランス語はA2程度で参加していて相手の話していることを聞き取ることが出来ると思います。
ただ日常会話とレッスンの際に使う言葉は少し違うので、準備をしておくことに越したことはありません。
持っていったもの
・1週間分の服、基礎化粧品、メイク道具
・無印のヘアドライヤー
・入浴用のもの(シャンプー、コンディショナー、ボディーソープ、メイク落とし、洗顔料、タオル)
・虫除けスプレー、ムヒ(蚊が多いため)
・日傘
・部屋で履くためのスリッパ
・スチューデントコンサートのメンバーに選ばれた時に必要な服と靴
▼持って行くといいかも!
・体のケア用のもの(マッサージオイル、お灸)
・スリッパ(部屋で使用しました)
・無印のハンドクリアジェルやウェットティッシュ(日本のように食事時にお手拭きはないので)
・虫除けスプレー、ムヒ
・汗拭きシート
▼いらなかったかも?と思ったもの
パソコン(毎日限界まで精神力を使うので殆どさわれず..)
ニースの気候
ニースは海岸沿いにある街なので、湿気があります。ただ日本よりもやはり乾燥しているので、女性の方は基礎化粧品は多めにつけてちょうどいいくらいだと思います。
夜は冷えるので、厚手のカーディガンがあると便利です。
また、寮の窓に日本のように網戸はないので、夜窓を開けて寝たいけど蚊が気になる人は押すだけベープを日本から何か持っていくといいでしょう。
服装についてのポイント
ニースはかなり日中は暑いので、半袖やノースリーブのトップスがおすすめです。
今年はニース音楽祭(NICE LIVE)が2セッション目に開催されていたので夜はコンサートに出かけました。
コンサートは21時から始まり23時過ぎに終わるので、厚手のカーディガンやパーカーを持っていくことをおすすめします。
また、スチューデントコンサートに参加することになった場合、黒い服で演奏します。
ワンピースでもいいし、トップスとパンツの組み合わせでもいいので黒い服とそれに合わせる靴も用意していきましょう。
参加していたメンバーについて
今回わたしがレッスンを受講したパトリック・メッシーナ氏のクラスに参加したメンバーは6人いました。
こちらは、全員ではないんですが、最終日に撮った写真です。
2人が10代、3人が20代、わたしが30代での参加でした。
スチューデントコンサートについて
スチューデントコンサートは各クラスの中から1〜3人のメンバーが選ばれて出演します。
服装はみんな黒を基調とした服で演奏しますが、カラーワンピースを着ている人もいました。
靴に関してはサンダルの人もいたし、ラフな感じでも怒られたりすることはありません。
わたしは荷物を減らしたかったのでレペットの黒い靴を履いて演奏しました。これは普段の生活でも使用していました。
ホールは結構大きな響きの良いホールです。
(これはリハーサル中の写真。後ろの西洋画は本番はありませんでしたが美しかった..)
スチューデントコンサートのある日の流れ
スチューデントコンサートの出演時間は当日のお昼前に分かります。
お昼の時間にはコンサートが行われるコンセルヴァトワール内のホール前に貼り出されます。
(これは声楽のクラスのプログラム)
また、スチューデントコンサートの前にはリハーサルの時間がありました。
自分の曲を1度通すだけの時間しかありませんが、ホールの響きなどを感じることが出来ます。
リハーサルの時間は少し遅れることもありました。
コンサートにはアカデミーに参加している生徒や先生、地元の方もいらっしゃいます。
レッスンの内容
今回のレッスンのためにわたしは下記の曲を持っていきました。
・ウェーバー/コンチェルト1番
・ドビュッシー/第一狂詩曲
・ブラームス/ソナタ1番
・シューマン/幻想小曲集
実際見ていただいたのは下記の曲。
・ブラームス/ソナタ1番 1楽章
・シューマン/幻想小曲集 全楽章
今回パトリック・メッシーナ氏のクラスは6人のメンバーがいて、そのうちの3人がBoostedというレッスン時間の多いコースを受けていました。
通常のクラスは1クールの間に3回しかレッスンがないのですが、そのことをご本人があまり把握されていなかったこともあり、参加者全員が毎日レッスンを受けている状態で、今振り返ってみるとわたしはトータル5時間のレッスン時間となりました。
火曜日 1時間(ブラームス1楽章)
水曜日 30分(シューマン3楽章)
木曜日 1時間(シューマン全楽章)
金曜日 30分(ブラームス)
※この日は先生が夜コンサートがあったため全員30分レッスン
土曜日 1時間(ブラームス)
日曜日 1時間(クラスメンバーで基礎)
わたしはBoostedのコースで追加できる室内楽のクラスを取っていたこともあり、そちらも毎日レッスンがありました。
レッスン時間は1時間でも指摘された内容を理解し再現するのはかなり集中力を必要とするため、こうしてまとめてみるとそんなにレッスン時間は多かったわけではないのですが、もっとレッスンを受けていた気がして、全然時間数については気にしていませんでした。
それくらい本当に濃厚な日々でした。
食事について
食事は1週間370ユーロでつけることができます。レッスン会場となるコンセルヴェトワール付近にはご飯を買える場所も食べられる場所もないので、食事はつけておくことをオススメします。
ロビーを突き抜けて直進すると左手にこんな白い階段が見えるので、のぼっていくと右手に食堂があります。
ちなみに食堂の入り口にあるこのシロップを少しコップに入れてそのあとお水を入れると甘いジュースが出来ます。わたしは結構ハマって飲んでました。
だいたいバイキング形式で自分の好きなものをとることが多かったです。
食堂でご飯をとったらすぐ横のこちらのスペースで食べます。
お昼の時間は講師の先生と一緒に食べる機会も何度かありました。
基本的には日本人の子と食べていることが多かったんですが、それ以外の時間は練習したりレッスンを受けたり聴講したり他の参加者の子と話してたりするので、食べるときに日本語を話せるだけで少し息抜きになりました。
内容は結構シンプルです。
最終日の日曜日の朝はスナック菓子のみが提供されたんですが、事前にパン屋さんでパンを買って行きました。
レッスン場所となる学校と寮の移動はバスがおすすめ
ニース夏期国際アカデミーで利用するバスはこの19/24というバスです。
レッスン場所となる学校と寮の移動はバスがおすすめです。
特に寮から学校へ行く場合、上り坂になっているため体力を奪われます。
ぜひバスを利用してください。
バスは土日は運行本数が少なくなります。
バスの時刻表はこちら。
▼寮の近くのバス停〜学校までの向きの時刻表
▼学校の近くのバス停〜寮の近くのバス停までの向きの時刻表
ただ、こちらのアプリを使えばもっと正確な時間を知ることができます。
使い方は簡単。
まず、自分の利用したいバスの停留所をタップし(①)、その下に出てくるところをタップ(②)します。
すると、その停留所に来るバスの時間が表示されます。
たまに表示されてないときもあるんですが、30分以上のときかも、、?←ここがよく分からなかったです。
土日はものすごく本数が少ないので注意してください。
バス停の場所
利用するバス停は主に2つ。学校の前にある『Conservatoire National de Région』
寮の近くにある『Doyen Lépine』です。
さいごに
ニース夏期国際アカデミーは日本人が多かったこともあり、初めて海外の講習会に参加したわたしにとって、英語やフランス語で聞き取ったことを日本語で確認できる人がいるのはとても助かりました。
また、聴講中やレッスン中はずっと外国語を浴びているので、昼食時やカフェの時に日本語を話せるのは良い息抜きになりました。
ヨーロッパの講習会の多くは年齢もレベルも問わないものが多いです。
不安で参加を決められない、迷っている人もしっかりと準備をすれば大丈夫!
絶対に日本では体験出来ないスペシャルな体験ができるので、ぜひ参加して欲しいと思います。