音楽留学を考えている人を不安にさせる3つの言葉

留学しようか迷ってるんだけど、どうしよう?

と思ったときに何気なく周りの人に相談する人もいると思います。

でも、相談する人を間違えると留学に対する不安が増してしまう可能性があるんです。

今日はわたしが実際に聞いた『留学を考えているときに言われて不安になった言葉』をご紹介します。

1.留学してもいいけど、帰ってきたらどうするの?

留学することには賛成だけど、日本に帰国してからどうするの?という気持ちを持った人はこう言います。

「留学してもいいけど、帰ってきたらどうするの?」

それに対する答えは『それはそのときにならないと分からないですね』しかありません。

もし海外に留学せずに日本に住んでいたとしても、1年後や2年後の自分はなんとなく想像することしか出来ないはずです。もちろんこう在って欲しいという希望はありますけどね。

なので、留学期間がどれくらいであっても、留学中にどんなことが起こるか?どんな気持ちの変化があるのかなんて、留学前は誰にも分からないのです。

実際に、わたし自身パリに来る前は想像出来なかったことがたくさん起こっていますし、帰国後にどう在りたいか?というビジョンも日々変化しています。

日々ビジョンが変わっているからこそ、留学したあとにどうしたいのか?ということは留学前に決める必要はないし、ぼんやりと考えているだけでも全然いいと思います。

留学するのはその人自身。本人の意思を尊重するのが一番!

YouTubeでも留学希望者がよく言われる3つの言葉と、それに対するわたしの考えを紹介しています。

2.留学から帰ってきたら仕事どうするの?

留学後の仕事を心配してくる人はこう言います。

「(留学から)帰ってきたら仕事どうするの?」

それに対する答えは『今は分からないですけど、ちゃんとお世話になった人に連絡してから留学して、一時帰国時や完全帰国時にはきちんとご挨拶をします』です。

これも先ほどの「留学してもいいけど、帰ってきたらどうするの?」と似てるんですが、正直留学する前から将来の仕事がどうなるか分かったらすごいことです。(もし分かっていたらその人には未来を透視するパワーがあります)

もしかしたら、留学することを応援してくれる人ばかりではないかもしれませんが、本当の応援者はあなたが留学したいという決意を後押ししてくれるはず。

お世話になっている人にはしっかりご挨拶してから旅立ち、もし一時帰国する際には近況を連絡したり、お世話になっている人が演奏家の方ならコンサートなどに足を運ぶのもいいでしょう。出来ることは色々あるはずです。

3.留学する意味ってあるの?

留学したいと言っているにも関わらず、たまに留学すること自体を否定してくる人はこう言います。

「そもそも留学する意味ってあるの?」

それに対する答えは『意味がある留学にしたいし、あるかどうかは留学してみないと分からない』です。

意味があったかどうかは、実際に留学してみないと分からないことです。

そこで海外の環境や先生とぜんぜん合わないこともあると思いますが、もしそうなったとしても「わたしは海外は合わない」「わたしは◯◯先生の指導法と合わない」ということが分かったわけですから、それは意味があったのではないでしょうか。

何らかの体験(チャレンジ)をして、自分の価値観がクリアになるってすごいことですから。

そもそも相談する人を間違えていませんか?

留学する前に言われた不安になる言葉を聞いていると、留学していない人に相談しているケースが多いように感じます。

例えば、あなたが富士山に登りたいとしたら、実際に富士山に登った人に話を聞いたり、富士山に登ったことがある人のブログなどを探して情報を得たりするはずです。

富士山に登ったことがない人に富士山に登るかどうかを聞いても具体的に登る方法は教えてもらえないはずです。

留学したいと思ったときにやるべきことは、留学をするための情報を集めることであり「留学したいんですが、どう思いますか?」という質問は必要ないのではないでしょうか。

留学して何か得たものがあると思っている人は、あなたの決断を後押ししてくれるはずです。

実際に留学した人に『留学したいんですが、どういう準備をすればいいですか?』という質問をしましょう。

さいごに

わたしはパリに住み始めて日本にいたときには分からなかったパリのコンセルヴァトワール(音楽院)のことを色々つぶやくようになりました。

それに伴って留学を希望する人がレッスンに来てくれることも増えたんですが、みんな留学するためには何か大きな理由を持っていなければいけないと思っているような気がします。

実際に留学したいという人に対してわたしは100パーセント賛成しますし、相談されたら具体的にアドバイスもしています。

わたしはもっと気軽に海外に行ってもいいと思うんです。

行きたい!ってちょっとでも思ったなら、行けばいい。

どうすれば行けるのか?行ってどんな体験が出来たら嬉しいのか?

留学する準備をしながら考えを深めていけばいい、と。

最初から大きく立派な理由を持っていないと留学すべきでないと考えている人は、もう少し気楽に考えてみてもいいと思います。

そして、長い人生の中でほんの数年でも海外で暮らし音楽を学ぶという経験は、絶対そのあとの音楽人生において大きな影響を与えてくれるはずです。

ぜひ音楽留学を少しでも考えている人は、その願いを実現させてくださいね。

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この記事を書いた人

株式会社Locatell代表取締役社長 / 一般社団法人福知山芸術文化振興会 代表理事 / プロのクラリネット奏者としての活動を2023年9月で休止し、起業家として芸術文化・まちづくり・海外を軸に複数の事業を展開中

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