さようなら、パリ

この文章はシャルル・ド・ゴール空港で書いています。

本日3月16日、パリ生活を終えて日本へ帰ることになりました。

予定していたよりも2週間と3日早い帰国ですが、現在世界中で猛威をふるっているコロナウイルスの影響を考慮して、早めの帰国となりました。

3月12日にはこんな風に力強く気持ちを持ったのですが、今は何とも言えない気持ちです。

この日、フランス全土の学校の休校が発表されました。

翌日3月13日、荷造りを始めました。荷造りしているあいだはずっと日本人のYouTubeを見ていました。

なんか日本語を聞いていないと不安だったし、ときどき特に理由もないけど手がとまって何もしたくないような感情になったから。

3月14日、翌日からスーパーや銀行などをのぞく全ての店舗の閉鎖が決まりました。

3月15日、朝になってJALの予約変更手続きの窓口があいたので、予約を変更することに。

予約変更手続きの電話は混雑していて、つながるまでに1時間半かかりました。

そして現在3月16日、わたしは空港にいます。

今日は最後に少しだけ家の近くを散歩してきました。前日よりも明らかにマスクをした人たちが増えて、スーパーや薬局、銀行に入るために並んでいる人たちがいたり、外出制限が出る前にどこかへ行こうと車に荷物を積んでいる家族も見ました。

空港に着くと、エールフランスのチェックインカウンターには列ができていましたが、わたしはJALだったのとチェックインする時間も少し遅かったので並ばずにいけました。

空港内の免税店は閉まっており、サランラップのような透明のシートで化粧品などをコーティングしている従業員の方がおられました。

今はひとまずいろんなことを考えたりすることはやめて、日本に帰りたいと思います。

この数日の出来事はまるで映画のようで、自分のことなのにどこか他人事で、不思議な感じでした。

このような形でパリを去ることになってしまい、とても残念ですが、何気ない日常が送れることを改めて尊く感じました。

また日本に帰国して落ち着いたら、パリの思い出をあらためて振り返りたいと思います。

さようなら、パリ。

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この記事を書いた人

株式会社Locatell代表取締役社長 / 一般社団法人福知山芸術文化振興会 代表理事 / プロのクラリネット奏者としての活動を2023年9月で休止し、起業家として芸術文化・まちづくり・海外を軸に複数の事業を展開中

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