最近よく美術館に足を運んでいるのですが、パリで今までよりも美術に興味を持つようになったのは、周りの友達の影響もあるように思います。
今日はお家から徒歩で行ける場所にあるガリエラ美術館へ友達と一緒に行ってきました。
パレ・ド・トーキョーのお向かいにある小さな美術館です。
正式名称は『Palais Galliera Musée de la mode de la Ville de Paris mode』
Modeという文字からも分かるように、ファッション関係の展示が定期的に開催されています。
今回は絹の巨匠とも言われるデザイナー、マリアーノ・フォルチュニィ(1871-1949)の作品が約100点を展示されていました。
モード界ではもちろん大変有名な方のようですが、わたしは今回美術館に足を運んで初めて知りました。
特に有名な作品は、古代ギリシャの彫刻からヒントを得た、絹サテンにプリーツを施したデルフォスと呼ばれるドレス。
画像:公式HPから引用
これは、19世紀西欧で盛んに着用された、コルセットにより形成される「人工的な」シルエットによるドレスとは全く異なるコンセプトでつくられた、「自然な」身体の線を際だたせる新しい衣服であった。Google Arts&Culutureより引用
デザインだけでなく、絵画・彫刻・写真・舞台なども手がけ、マルチに活躍しいた彼は天才と呼ばれていたそうです。
このデルフォスのドレスが本当に美しくて、着てみたいなぁ〜〜と思うものがたくさんありました。
展示内容の撮影は出来なかったんですが、公式FBページに掲載されていた次の画像でその作品を少し見ることが出来ます。
わたしはプリーツが特徴のドレス「デルフォス」を見ていて、ハリウッドセレブも着用する、タダシ・ショージがデザインしたTADASHIのドレスを思い出しました。
以前TADASHIのドレスを着て演奏する機会があったのですが、本当に着心地が良いし、自分の体型を生かしつつエレガントにみせてくれるデザインにとても感激した覚えがあります。
あと、着物の作品もあったんですが、この着物とフォルチュニィの関係がイマイチよく分からなかったので誰か知ってたら教えて欲しい(切実)
島根県立石見美術館にはフォルチュニュイが作ったコートが展示されているようです。
画像:Google Arts&Culutureより引用
フランスの絵画や音楽には日本の影響を受けたものが数多くあるんですが、その大きなきっかけとなったのが、1854年の日本開国。
そこからヨーロッパでも日本への関心が高まり、フランス・印象派の画家、ルノアール(喫茶店じゃないですよ)は「エリオ夫人」という作品を1882年に描いています。
ドレスの上に着物を着ている絵です。
日本人として、外国で日本文化に関わるものを見ることができるのは嬉しくなりますね。
また、それと同時に日本文化の素晴らしさを自分なりの言葉で表現出来るまでにはなっていないなぁ…とも感じました。
今はパリに住んでいるので、西洋文化をたくさん吸収していますが、それと同時に日本の文化にも詳しくなりたいなぁ。
ちなみに、展示内容の一部は美術館の公式FBページの動画からも見ることが出来ます^^
マルセル・プルーストの小説にも登場します
フランスの小説家、マルセル・プルーストの小説『失われた時を求めて』の中では、音楽、美術、文学、演劇、料理など..
彼が選ぶ超一流のものが登場します。
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その中で、フォルチュニュイのドレスに対して「着る人に特殊な風格を与えている」と表現しています。
おまけ
ちなみに、日本で展示が行われたこともあるそうです。
この方のブログがとても分かりやすかったので、ぜひのぞいてみてください。
「ポワレとフォルチュニィ」展
http://web.cla.kobe-u.ac.jp/staff/ynoriko/2009/03/post-23.html