海外の美術館

印象派の女流作家 ベルト・モリゾの展覧会へ

印象派のなかでも評価された作家の一人であり、マネの作品のモデルをつとめた女流作家、ベルト・モリゾの展覧会を見るためにオルセー美術館へ行ってきました。

まず、簡単に彼女の経歴をご紹介します。

ベルト・モリゾ(1841-1895)
・ブルジョワの上流階級の家に生まれる
・2人の姉と1人の弟がいて、姉の1人であるエドマと絵の勉強を続ける
・マネのモデルを務める。証拠は残っていないもののモリゾはモネを密かに愛していたという説も。最終的にマネの弟と結婚する。
・印象派の中でも評価された作家である

展示された作品の中で撮影禁止のもの以外は基本的にすべて撮影しました。

ぜひご覧ください。

ベルト・モリゾ


こちらの絵は姉のエドマが絵を描いている様子です。当時の上流階級の人々は教養として絵画を習っていたようです。

モリゾと姉のエドマは2人とも画家を目指しているときがあったそうですが、2人に絵を教えていた画家は両親に対して『このまま2人が画家になってしまうと、あなたがたのようなブルジョワの家系が途絶えてしまいます』というような趣旨の手紙を出していたそうです。

こちらはそんな2人を描いた作品。

エドマは結婚と同時に絵を描くことはほとんどやめてしまったそうです。

この作品はエドマとエドマの子を描いたものですが、どこかさみしそうなのは描き手であるモリゾの心情を表しているのかもしれません。


こちらも姉のエドマを描いた作品。

1つめの部屋の最後もエドマを描いた作品でした。

1.モダンな生活を描く

2.外で人物を描く

3.化粧室の女性

わたしがこの展覧会のなかで一番惹かれたのはこの作品。ナイトドレスに身を包み着飾った女性が準備しているところだろうか。それとも、パーティーから帰ってきて一息ついているところなのかもしれない。

4.自分を飾る生き物の美しさ

この部屋は美しい黒のイブニングドレスを着た女性を描いた作品から始まる。

まるで海の中にいるような女性。

この女性の右目には青く一筋の線が描かれている。

5.終わっているもの/終わっていないもの 通り過ぎる瞬間を捉える

あまり遠近感がなく全てが主役になる描き方は浮世絵から学んだのだとか。

初めて見たとき、女の子の表情がどこかヨーロッパ人らしくない感じがした。

女性の目は本当にちょん、ちょんと筆を置いただけのように見える。かわいらしい。

左足の先は描き終えていない状態だけども、足だと分かる。こういうのも面白い。

6.働く女性

この作品で描かれた女性の後ろ姿を見て、わたしは以前訪れたヴィルヘルム・ハンマースホイの展覧会を思い出した。

ヴィルヘルム・ハンマースホイの展覧会へヴィルヘルム・ハンマースホイの展覧会を見にジャックマール=アンドレ美術館へ行ってきました。 19世紀を代表するデンマーク生...

2人の足元に複数ある色のかたまりは鶏などの動物を描いたものなんでしょうか。わたしはなぜかそちらに目がいってしまいました。

7.窓と敷居

さいごに

印象派の作家はほとんど貧乏だと思っていたのですが、ベルト・モリゾのように裕福な家庭に生まれた人もいたことを知り、そういえば、同じ印象派の画家でモネの親友でもあるフレデリック・バジールも裕福な家庭に生まれ、経済的にモネを支え、活動を支援していたことを思い出しました。

フレデリック・バジール作『コンダミンヌ通りのアトリエ』。中央の長身男性がバジールです。

わたしはこの作家ベルト・モリゾのことを全く知りませんでした。

「とても素晴らしい展覧会が開かれている」ということで友人と出かけたのですが、1回目は前情報をあまり仕入れずに行ってしまい、友人がたくさん絵に関して説明してくれているのにも関わらず、ほとんど消化出来ずにモヤモヤ。

もちろんわたしの語学力の問題なのですが、絵の感想も全然スラスラ言えなかったのです。なんせ語彙力がなさすぎた…

でも悔しかったので翌日もう一度オルセー美術館に行くことに。今回は時間もかけて色々調べて行きました。

美術館をより楽しむには事前に調べていくことがとても大切だということが今回のことでよく分かりました。

色々と知識を増やしていろんな作品を深く楽しめるようになりたいと思います。

ABOUT ME
吉田佐和子
吉田佐和子
パリ在住のクラリネット奏者。京都府福知山市出身。オリジナルアルバム収録曲はiTunes・Spotify・YouTubeでお聴きいただけます。ブログではクラリネットのことや日々の様子を綴っています。
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